バミューダ籍、ノルウェー経営陣のLNGタンカー会社。13隻の最新鋭LNG船を運行しており、その平均船齢は2年とピカピカ。うち4隻はスポット市場で運行。長期安定収入と目先のスポット市況上昇による恩恵を被っている。じっちゃま注目銘柄のひとつ。
長期負債が多く、フリーキャシュフローもマイナスなのが少し気になりますが、魅力ある投資対象なように思います
- フレックスLNG(FLNG)に関するじっちゃまたちの金言まとめ 2023
- フレックスLNG(FLNG)に関するじっちゃまたちの金言まとめ 2022
- 2022/08/18:いいと思う
- 2022/05/13:キャパがないからアップサイドが…
- 2022/03/10:ザキオカさん、LNG市況に刮目中
- 2022/03/09:材料出尽くす
- 2022/02/21:液化キャパシティが限界に到達している
- 2022/02/17:フレックスLNG 第4四半期決算 EPS、売上高ともにOK
- 2022/02/06:ストーリーは変わっていない
- 2022/01/28:ホールドでオッケ!
- 2022/01/19:イエメンによるUAE攻撃で株価暴落…。
- 2022/01/17:一本調子で上がるとは考えていない
- 2022/01/12:ウクライナでドンパチ始まったら…
- 2022/01/04:パイプラインの圧力を大幅に下げた
- 2022/01/03:2月もホールドでいい
- フレックスLNG(FLNG)に関するじっちゃま金言まとめ 2021
フレックスLNG(FLNG)に関するじっちゃまたちの金言まとめ 2023
2023/02/25:LNGタンカーの見通し
詳しくはOMUSUBI-chにて(12:17付近)
フレックスLNG(FLNG)に関するじっちゃまたちの金言まとめ 2022
2022/08/18:いいと思う
AR、FLNGあたりは非常にいいと思う。EPSの推移みてみー。チャートもええで。
※ch-omusubi.comから一部抜粋(26:50あたり)。
2022/05/13:キャパがないからアップサイドが…
今は、キャパシティー一杯までフル稼働しているからアップサイドがない。LNG船とか基地などの銘柄に投資するときに、キャパシティが一杯か、アップサイドが一杯なんじゃないか、ということに気を付ける必要があるよ。
※ch-omusubi.comから一部抜粋。
2022/03/10:ザキオカさん、LNG市況に刮目中
LNGのプラントを作る会社(日揮)は株価上昇。
2022/03/09:材料出尽くす
欧州委員会「今年分は十分なLNGを購入できた。もうロシアの天然ガスに頼らなくても良い」⇒あくまで今年分であることに注意。それと…冬は終わった。
2022/02/21:液化キャパシティが限界に到達している
乱暴な言い方をすればエネルギー消費は: ①自動車のガソリン ②発電 ③暖房 に大別できます。
このうち①自動車のガソリンは代替供給元が幾らでもあるので後回しにします。
②発電はさらに:27%が風力、24%が石炭、12%が原子力、12%が天然ガス、10%がソーラー、9%がバイオマス となっています。
つまりノードストリーム2が断念されることのドイツ発電市場への影響は限定的ということ。しかし……家庭の暖房用のガスは普通、他の燃料とはfungible(交換可能)ではないです。ここがネック。
ドイツは、ああだ、こうだと屁理屈をこねまわして経済制裁を遅らせるでしょうね。春になれば暖房が不要になるのでドイツの経済的困窮は和らぎます。時間稼ぎをするはず。
米国やカタールから天然ガスを欧州へ持ってゆくシナリオは……実はあまり上手くいっていません。カタールLNGも、ルイジアナのサビンパスも、もう液化キャパシティが限界に到達しているからです。LNG船も払底しています。
そこでいま大急ぎで出来ることは火力発電所向けの石炭の輸出ですね。先週、スターバルク(SBLK)のようなバラ積み船が動意付いたのは、そのため。石炭の銘柄だとピボディ(BTU)でしょうね。
つまりウクライナ問題で西側が採れる即効性のある方策はLNGへ行くことでもなく、原子力でもなく、いちばんダーティーな燃料である石炭に逆戻りすることなのです!
2022/02/17:フレックスLNG 第4四半期決算 EPS、売上高ともにOK
Q4 FY21
EPS 予想$1.12 vs $1.18 ⭕️
売上高 予想$110.01M vs $114.60 ⭕️
YoY +40.2%
✅ 今後の見通しとして、先物市場は2022年までガス価格を非常に高い水準で維持すると見ている。
✅ しかし、2023年半ばには石油に連動する典型的なLNG価格に収束し、価格はゆっくりと徐々に正常化すると見ています。
✅ 短期的にも長期的にも見通しはポジティブ
✅ 第1四半期はスポット市況が低迷。年明けのスポット船には不利な影響がある。
✅ そのため、収益は若干下回る見込み。
✅ しかし、昨年の第 1 四半期の水準を大きく下回ることはない予想。
2022/02/06:ストーリーは変わっていない
TRMDやFLNGのストーリーは全然変わっていないと思う。
2022/01/28:ホールドでオッケ!
ホールドでオッケ!
下げたのはウクライナ関係ないよ。もし、ウクライナでドンパチになれば、ロシアに対する経済制裁がとられる。
NATOは第二次世界大戦後に共産主義に対する対抗策としてできた。ウクライナがNATOのパートナーになるのはロシアにとって非常に面白くない。
ウクライナはNATOに浮気しないと言え!アメリカもウクライナちゃんに興味が無いと約束しろ!とロシアはアメリカに言ったわけ。でもアメリカはウクライナちゃんキレイだなぁ〜と言ってる。ロシアはカチンと来ている。
NATO軍とロシアなら、ロシアのほうが遙かに強い。だから、西側ができるのは経済制裁だけ。天然ガス、石油、アルミニウム、小麦、肥料を買わないということ。
すると、ロシアからのサプライがなくなる。急に需給関係が変わる。
ウクライナにロシアの戦車が走っただけで、原油価格はあと10ドル上がるかもしれない。天然ガス価格もポーンと上がる。
すると、天然ガスはLNG船で持ってくるしかないんじゃない?FLNGがもう一度注目されるのは考えられるシナリオだよね。
2022/01/19:イエメンによるUAE攻撃で株価暴落…。
イエメンによるUAE攻撃で、タンカーも危ないから(下げたの)では?
今日液化天然ガスタンカーの株とか下がっているのだけれどイエメンの反政府軍が昨日UAEの空港などに仕掛けたドローン攻撃をタンカーにも仕掛けるのでは? という観測が出ているらしい。
タンカーって頑丈なので、そうやすやすと吹き飛ばないと思うけど。
ちなみに僕は1980年代初頭にクウェートに住んでいたのだけれど、あの頃はイラン・イラク戦争たけなわで、タンカーに対するミサイル攻撃が頻繁に発生していました。
ドローン攻撃があるかもという推察による 株価への影響は長期化するものでしょうか?
すべて憶測にすぎません。
2022/01/17:一本調子で上がるとは考えていない
キビキビした相場の張り方について、20%で利食いすべき?
石油株に関して言うと強気だけど一本調子で上がるとは考えていない。18日発表されるOPEC月報の表現ひとつで原油価格が下がることは普通にある。
ロシアがウクライナに侵攻すれば、ヨーロッパで天然ガスやエネルギーが不足する。それを株価はある程度織り込んでいる。
70%の確率でドンパチやらないと思う。その場合、価格は下がることを想定しなければいけない。
エネルギー株は2割ぐらい上がっているのがあるので、利確するのもいいかもしれない。
PXD, FANG, FLNGに今から入るのはあり?
タイミング的には少し逸した気がする。FANGも同じ。FLNGはピボットにあるのでいいかも。他にはHESは今が買いタイミング。
オバマ時代にイラン核合意で原油が下落。原油ガスが今後急落するリスクはある?
それは常にあります。シェル企業が儲かって生産を拡大しはじめたら原油価格は下がるでしょうね。その場合は逃げるべき。要するに永遠というものはない。
ヨーロッパ向けのシェールガス企業はLNG以外でも有望企業はある?
LNGはシェニエルエナジーという会社。ルイジアナ州に液化天然ガスの輸出施設を持っている。それと密接に仕事をしているのがFLNG。こっちはタンカー。ここら辺はセットで考えるべき。いいと思う。
2022/01/12:ウクライナでドンパチ始まったら…
- まずウクライナとロシアは一つの国だったことが、歴史的に何度かある(2度?)。だからそもそも線引きしようにもできない。
- 軍事的にもクリミア半島はロシアの海軍にとって極めて重要だし、ドネツクあたりは重工業があり、軍需産業の要になっている。
- キエフはロシアにとって大きな都の一つだった。言うならば大阪と阪神工業地帯が日本から切り離されたような喪失感をロシア人は味わったに違いない。
- ウクライナもドニエプル川より西は欧州と心情的には近いはず。だからEUに加盟したいしNATOにも加盟したい。
- ウクライナは穀倉地帯でもある。これはロシアにとり食糧の自給自足に関わる大問題。
- 日本人がお米の自給自足にこだわるのと同様、ロシアが小麦を戦略的に重視するのは当たり前。
- ベルリンの壁が崩壊し、ソ連邦がバラバラになった時、ソ連は国土の多くを失ったけど、「これだけは絶対に譲れない!」というレッドゾーンが、今、争奪戦になっている東ウクライナのあたりだろう。
- これまでウクライナは親ロシア的なリーダーだった。でもEUに靡いたのでプーチンは嫉妬しているに違いない。
- ウクライナでドンパチ始まったらノードストリーム2は絶望でしょうね。それは欧州で天然ガスが不足することを意味する。LNG船が出番。石油のプロダクト・タンカーも注目されます。
2022/01/04:パイプラインの圧力を大幅に下げた
ロシアがスロバキアを経由するパイプラインの圧力を大幅に下げたらしい。もうひとつの、ヤマル・パイプラインは逆流させている。
2022/01/03:2月もホールドでいい
2月もいいと思う。(チャートは)過去最高値にチャンレンジするような雲行きになっている。ホールドでいいと思う。
フレックスLNG(FLNG)に関するじっちゃま金言まとめ 2021
2021/12/03:天然ガス恩恵銘柄。長期契約とスポット市況上昇で◯
- ノルウェーは海運業が盛んでしられているが、そこのファミリーが起こした船会社。会社の登記はバミューダ。
- 比較的新しい会社で、LNG(液化天然ガス)タンカーに特化している。
- 13隻のLNG船を運行。一番古い船でも2018年製。ピカピカの新しい船しか持っていない。
- LNGマーケットはダイナミックに変化している最中。
- 天然ガスは主にパイプラインを通じて生産地から消費地まで送られてきた。遠い場所に運ぶためには、天然ガスを気体から冷却して液化して運ぶ。消費地で液体から気体に気化して使う。
- 液化天然ガスは、生産地から遠く離れた地でも買うことができる。
- 日本はLNGの輸入国として非常に大きな存在。日本のLNGの大部分はカタール、もしくはオーストラリアから買っている。
- 最近では、アメリカではLNG輸出ターミナルがたくさん建設されている。アメリカで生産されたシェールガスが輸出されるようになった。
- LNGタンカーの活躍の場は、近年すごく増えてきた。
- カタールが日本に対してLNGを輸出する場合、超長期契約によって金額を固定している。これが中心だった。しかし、スポットマーケット比重が増えてきている。
- 新しいタイプのLNG供給が増えている。ロシアのサハリンでもLNG輸出できるようなものが建設されている。プレイヤーの数が増えている。
- それに呼応する形で、LNGに燃料源を切り替える電力会社も増えてきて、マーケットの裾野が広がり、スポット市場がだんだん増えている。
- 13隻のうち4隻がスポット市場で運行している。長期契約の場合は長期安定収入が見込めるが価格は安い。スポット市場はそのときの市況によって儲かったり儲からなかったりする。今はスポット市場は良い。
- 米国ヘンリーハブで5ドルの天然ガスが、アジアスポット市場では30ドルで売却できる。アービトラージの機会がものすごく大きいから、人気になっている。
- スポット市場の買い手は中国。比較的最近参入していて、日本や韓国みたいな長期契約費率が少ない。慌ててスポット市場でLNGを調達している。だから、中国が天然ガスの値段をつり上げている背景がある。
2021/11/27:最近買った株は…
最近株を買われてると思うが、どのような銘柄を購入してる?
- FLNGとか、TRMDとか、PXDとか、FANGとか。そんな銘柄ですね。
2021/11/07:相場はこれから
FANG, FLNG, PXD, ARを2週間前の放送から買ったが、今後どのような戦略で向かえば良い?
- その辺は持っていれば良い。
2021/11/01:【重要】資源株決算の見方
資源株の決算はどこをみたら良いですか?
- まず「良い決算」は大原則。とても重視しています。
- でも「良い決算」を出すことが決定的に重要かどうか? は、その企業が若いか?壮年か?ということで大きく変わって来ます。
- このように初々しい期間は、すべてがデリケート。だからそういうもじもじはじらうような時期に「良い決算」出せない会社は、すぐに投資家からポイされます。機関投資家はそこまで暇じゃありません!操を立てない相手に、いつまでも執心しません!
- これに比べてオールドエコノミーの株は長年連れ添った夫婦みたいなもんです。ちょっと顔色みりゃ(きょうは機嫌が悪いな)とか、すぐわかる。 こういう関係というのはスリルとコーフンは無いけれど……安定していて、ちょっとのことでは壊れません。
- 老夫婦にだって青春はあったわけで、いま「ブルーチップ」と呼ばれているエクソンとかP&GとかJNJという株にも来る決算、来る決算、「良い決算」を出しまくり、急成長した時期があるんです! その長期でのトラックレコードがあるから、投資家は愛想を尽かさない。
- だからエクソンやシェブロンが少々決算をしくじっても、投資家は性急にそれらの株を売ることは、しない。 特に石油株や資源株は売っている商品そのものが市況に左右されるコモディティーです。神様でもない限り、原油価格の先行きや銅価格の先行きはアナリストには当てられない。
- それは別の見方をすれば「市況株の決算予想数字はアナリスト間で、とっちらかっている」ということです。これに対しハイテク株の場合は予想数字が団子になっている。 決算はずした場合、団子になっている予想数字から外れた場合のほうが、こっぴどく売られる。
- 石油株の場合、これに加えてさらに不確実要因があります。たとえば将来の生産分を先物などでどれだけヘッジしているか? によって、市況価格が騰がってもEPSはそれほど上がらない場合もある。ヘッジに関してはていねいに開示している企業も多いけど、不親切な会社も散見されます。
- 原油価格が下がった場合、不採算になった油田を評価損で落とさないといけない場合が出てきます。そのケースでは特損を計上することになります。これをアナリストが事前に予見することは至難の業。
- 石油株、鉱山株の決算が予想から外れた場合、かならず「生産量」と「平均販売価格」に分解し、「どこで予想からずれた?」を検証してください。おうおうにして、生産量はしっかり確保したものの、市況が軟化して販売単価が悪かったことが多い。
- これなんかは会社の責任とは言いにくい。
- それからその企業が「配当を維持しつづけているか?」にも注目して。
- なぜなら足下の決算が少々下ブレしても、経営陣が(これはすぐ元に戻る)と思えば減配しないから。そして配当をしっかり確保できるだけのキャッシュフローを生んでいれば、決算の少々のミスはめくじらたてるべきでない。
- むしろ安定的な配当、そしてその裏付けとなる潤沢なキャッシュフローを買うというノリで、インカムゲインを手掛かりに石油株を買うのが王道。
- 現在のようにスルスル原油価格が上昇している局面では、①インカムゲイン狙いの投資家から、②値幅取りのモメンタム投資家へと物色の主体が入れ替わることが多々あります。②の連中は、含み資産などに注目しながら買い上がってゆく。
- たとえば、いま世界でいちばん利益を出している企業であるサウジ・アラムコなどは典型的な資産株です。なぜなら確認埋蔵量が多いから。
2021/10/28:原油の在庫が増えた要因、それは…
- 暖冬です。暖冬は、甘く見るべきではない。あと精製処理の遅れは9月にルイジアナにハリケーンが2回来たから。
2021/10/20:今から資源株、金鉱株に乗れば…
- おおまかに言ってインフレは55年周期でピークをつけています。いまは上昇局面に入ったばかり。
- 次のピークは2035年。
- いまから資源株、金鉱株乗れば、「相場の1階部分」から参加できる。
- アンテロ(AR)
ブエナヴェンチュラ(BVN)
ダイヤモンドバック(FANG)
コスモス(KOS)
パイオニア・ナチュラル・リソーセズ(PXD)
トランスオーシャン(RIG)
サコス(TNP)
トーム(TRMD)…… - 日本の入国が緩和されると太平洋路線が動き出します。欧州は一足先に米国がEUからの観光客受け入れを発表しています。国際線のジェット機が飛び始めるとジェット燃料も届けないといけない。プロダクト・タンカーの出番です。
- コンテナ船もバラ積み船もタンカーも、去年はslow steamingと言ってわざとゆっくり航行していたけれど、いまは全速力で運行しています。CO2を沢山排出すると言う点でも好ましくないし、船舶燃料もがんがん費消している。 プロダクト・タンカーの出番です。
2021/10/16:インフレによるコスト増を価格に転嫁しやすい企業を買え
- 天然ガスの供給の大部分(=8割以上)は長期契約です。スポット市場での価格は、薄い板の中で動いている。玉を届ける経路、手段も、極端に限られている。そういう薄商いの中でついた値段だということを、くれずれも忘れずに!
- 物色の中心はプライシングパワーがある企業、特にエネルギーとかにフォーカスを移していくべきだと思う。
- 具体的にはダイヤモンドエナジー。テキサス州の西の方にパーミヤンという地層がある。そこを中心にシェールオイル、シェールガスを生産している会社。
- チャートは綺麗に緑色のカップがでて、今は柄の部分、売りが買いに変わる瞬間。上値抵抗が下値支持線に変わるところにある。
- 二つ目の銘柄は、ナチュラルリソーセズ。これも西テキサスのパーミヤンという地層でシェルガス、オイルを生産している。こちらもブレイクアウトした後で、ピボットが出たところにいる展開。これも新値追いの展開。
- 三つ目の銘柄は、アンテロリソーセズ。これはマーセラスという地層で主に天然ガスを生産している。マーセラルというのはアメリカ東部、つまりバージニア州とウエストバージニア州あたり、それからペンシルベニア州にまたがる地層で天然ガスを生産している。
- シェールで天然ガスを生産している最大手はEQT。2番目はエクソンモービル。3番目はサースウエスタンエナジー。4番目がアンテロリソーセズ。会社の規模としては、アンテロはあまり大きくない。
- なぜアンテロのチャートが一番良い形をしているかというと、将来のヘッジ率が一番少なくて、目先の天然ガス価格のアップサイドを最も享受しやすいから。
- 石油株ではBPが良いチャートをしている。これもカップウィズハンドルの柄の部分。
- 船関係ではLNG船の銘柄で、フレックスLNG(FLNG)もいいと思う。
- 石油精製品の製品タンカー銘柄では、トーム(TRMD)も面白い。チャートはあまり良くないけど、相場は非常に若い。
石油精製品タンカーの市況について
- プロダクトタンカーと言われる。これまでの世界の石油ビジネスはサウジアラビアとか、アフリカとか、そうしたところで石油を掘る。
- 黒いドロドロした原油をクルードという。クルードタンカーに積んでアメリカ、ヨーロッパ、日本などの消費地にもっていく。
- 消費地にある製油所で原油を精製し、ガソリン、ジェット燃料、化学製品にしたりしていた。
- しかし、うちの近所で石油精製などしてほしくないという先進国のわがままがある。
- たとえばカリフォルニア州は慢性的に石油精製キャパシティが不足している。新規の製油所を建てることができない。カリフォルニアは、ガソリンなどの精製後の完成品を他の州から輸入している。
- 同様に、日本でもヨーロッパでも老朽化した製油所はどんどんシャットダウンして、取り壊している。新規の製油所は建たない。製品を輸入することがだんだん主流になっている。
- 今、世界では、石油精製品の比率は35%ぐらいまで上がってきている。昔は10%でした。
- 製油所はクエート、サウジアラビア、ナイジェリアといった原油が取れる国で、大きな製油所工場を建てて、そこで精製品にして、それをタンカーで運ぶことがトレンドになっている。
- しかし、その製品タンカーの数は不足している。
- 銘柄としては、トーム(TRMD)。アードモアシッピング(ASC)も製品にまつわる関連銘柄。一番良い銘柄は、トーム(TRMD)だと思う。
- 今は、コンテナ船を一生懸命作っているので、LNGタンカーも作れないし、製品タンカーも作れない。
- タンカーの新造船自体が、グローバルキャパシティーの6%ぐらいしか新規追加がない。その一方で、排ガス規制などに適合しないタンカーが1年間に30隻ぐらいスクラップされている。
- 新しいキャパシティは2%ぐらいしか増えていない。それに対して需要はドラマチックに変わっている。
- 製品タンカーがものすごく不足する状況が近く起きると思う。
LNG(液化天然ガス)マーケットについて
- 船関係では、フレックスLNG(FLNG)なんかがいい。石油精製品のタンカー銘柄では、トームが面白い。チャートはあまり良くないけど、相場が非常に若い。
- 世界のエネルギー商品を考えたとき、世界全体で1日当たり2.6億バレルぐらいのエネルギーが消費されている。
- それはBPスタティスカル・レビューという資料によると、年率7~8%ぐらいで中長期に成長していくだろうといわれている。
- その世界全体で消費されているいろんなエネルギーのうち、原油と石炭が占める割合はだいたい6割ぐらい。
- しかし、地球の温暖化を考慮すると、原油石炭の比率を下げなければいけない。その割合を5割以下に持って行かなければいけないとBPは調査報告書に書いている。
- 将来、グリーンエナジーにいくことは間違いないが、当分の間、向こう10~20年ぐらいは天然ガスに依存すると言われている。
- 天然ガスは今すぐにふんだんに存在している。今ある化石燃料のなかでは天然ガスが圧倒的にクリーン。スイッチオンオフがしやすい。石炭や原油から天然ガスにスイッチングがしやすい。そうした理由から天然ガスが注目されている。
- 天然ガスは普通、ガスパイプラインで消費地に送られる。しかし、パイプラインというのはフレキシブルではない。生産者から使用地に心太方式で送ることしかできない。オクラホマで天然ガスを突っ込んだら、ニューヨークで出す…。
- それだと柔軟性がないので、近年は液化天然ガスにする。冷却して液化して、タンカーに積んで世界のどこにでも送ることができる。そして消費地に着いたときに再度気体に戻して消費する。それがLNGと呼ばれるもの。
- これは大がかりな装置が必要になる。今までは装置の値段が高かったので普及していなかったが、今はものすごく普及し始めており、投資家のフォーカスになっている。
- 今、世界全体でLNGは3.6億トンぐらい消費されている。これが2030年ぐらいまでに5.5億トンぐらいまで増える、つまり50%以上成長するとみられている。
- 100万トンLNGの需要が増えると、LNG船タンカーが1.7隻必要になる。今、1.9億トン需要が増えると見込まれているので、323隻の新しいLNGタンカーが必要となる。
- 今、世界では毎年35隻建造されている。向こう9年で315隻になる。だいたい需要と供給のバランスがとれている。
- しかし、足元では今年、来年あたりは、LNG船の建造がものすごく遅れる。ゼロに近い。その理由は今、コンテナ船の市況がものすごく高騰していて、韓国の造船所はコンテナ船だけを作っている。
- 世界の付加価値の高い造船キャパシティは、1年間に60隻ぐらい作れると思うが、そのほとんどがコンテナ船になっている。向こう3年4年ぐらいは、LNG船が不足することはほぼ間違いない。
- LNGはすごく先行投資、設備投資費用がかかるが、その関係で生産者と需要家が長期契約を結んで条件を固定して安定的に長期に玉を提供することが一般化されている。
- 具体例として日本はカタールから長期契約で天然ガスを投入している。そういう場合、20年契約といった具合に契約期間がすごく長い。
- それ以外をスポット市場というが、長期契約に比べてスポットが非常に小さい。スポットマーケットでの価格変動は極端なことになりやすい。今は、すごく極端なことになっている。
- 具体的にはアメリカでは天然ガスの値段は6ドルぐらい。それをヨーロッパにもっていくと、30ドルになる。アジアは35ドル。だから、6ドルのものを少し動かせば35ドルで売れるのでものすごいアービトラージが効く。
- 今、LNG船がヨーロッパに着いて荷を降ろそうかというときに、船主がこの港から同じヨーロッパ内の他の港に移動するだけでいくらさやが抜ける…といった具合に、ヨーロッパ内だけでもアービトラージが起こっている状況。
- LNG船がものすごく不足している、それを奪い合いになっている。最も高い値段で売れるところに玉を持って行っていることが起きている。
- ヨーロッパ全体として、今LNGの在庫が少ない。来年の2月ぐらいには在庫が空っぽになると思う。今年の冬は天然ガスの価格はまだまだ強含むと考えている。
- しかし、来年の二月ぐらいになるとロシアからドイツにノードストリーム2というパイプラインが開通する。それによって、ロシアがヨーロッパに提供する天然ガスは10%ぐらい増えると思う。それが開通したら需給関係が崩れるのではないか。
- もっといえば、今から来年の二月ぐらいは遊べる。
- 長期で見ると、今30ドルしている液化天然ガスの価格は最悪の場合10ドルぐらいまで下がってくることは考えられる。
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