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【銘柄分析】フレックスLNG(FLNG)財務諸表スコア★2.14。営業CFは潤沢だけど長期負債は多いのが気になるところ

財務諸表、損益計算書、バランスシート、キャッシュフロー、決算結果など、バフェットとじっちゃまが重要視する項目をピックアップし、各銘柄をスコアリングしてみました。

各項目を5段階評価とし、それぞれの平均値を算出。つまり★5が最高ランクです。

あくまでも決算や財務諸表の数値だけでスコアリング。私的感情は一切排除しています。

財務諸表の数値は効率化を図るため、EDGARから取得した10-K(米証券取引委員会 へ提出が義務付けられている書類)のほか、stockanalysisTradingViewなど外部サイトも参照しています。ただし、数字の正確性を保証するものではありません。

管理人
管理人

なお、筆者自身は会計学を勉強中の身分であることや、ROAやPBRなど一部省略している重要指標もあるので、あくまでも参考程度にみて下さい。それらの指標は証券口座ですぐに見られるしね!

さて、今回の銘柄分析は「フレックスLNG(FLNG)」。

フレックスLNG(FLEX LNG ティッカーシンボル:FLNG)
フレックスLNG(FLEX LNG ティッカーシンボル:FLNG)の株価と今後の将来性を分析・整理するため、じっちゃまこと広瀬隆雄さんの発言を中心にまとめています。

じっちゃま信者なら当然のごとく注目している銘柄のひとつ。ウクライナのドンパチ問題が今もっとも気になるところですが、中長期目線でもファンダメンタルズは上目線。サウジでのタンカー攻撃懸念から、先日の急落の後遺症がまだ癒えないうちに仕込んでおきたい…と思い、クソ忙しいなか泣きながら調べてみた。

  1. 損益計算書:財務力チェック
    1. 売上高成長率
      1. 売上高成長率スコア:★5
    2. 粗利率(Gross Profit)
      1. 粗利率スコア:★3
    3. SGA費率(販売管理費率)
      1. 対粗利SGA率スコア:★5
    4. 研究開発費(対粗利)
      1. 研究開発&営業費用スコア:★0
    5. 減価償却費(対粗利)
      1. 減価償却費スコア:★2
    6. 支払利息費率
      1. 支払利息費スコア:★0
    7. 純利益率(Net Income)
      1. 純利益率スコア:★-1
    8. EPS成長率(1株あたり利益成長率)
      1. EPS成長率スコア:★0
  2. 貸借対照表:財務力チェック
    1. 現金および現金同等物成長率
      1. 現金および現金同等物成長率:★5
    2. 棚卸資産(在庫)推移と対純利益比率変化率
      1. 棚卸資産変化率スコア:★3
    3. 売掛金率(対売上高)
      1. 売掛金スコア:★5
    4. 売上債権回転日数(DSO)
      1. 売上債権回転日数スコア:対象外
    5. 流動比率
      1. 流動率スコア:★2
    6. 長期借入金率(純利益対比)
      1. 長期借入金率スコア:★0
    7. 自己株式調整済み負債比率
      1. 自己株式調整済み負債比率スコア:★2
    8. 優先株(Preferred stock)を発行しているか
      1. 優先株計上回数スコア:★5
    9. 内部留保(Retained Earnings)成長率
      1. 内部留保成長率スコア:★0
    10. 自己株式(金庫株)
      1. 自己株式スコア:★1
    11. 自己資本利益率(ROE)
      1. 株主資本利益率(ROE)スコア:★0
  3. キャッシュフロー計算書:財務力チェック
    1. 営業CFマージンは着実に増えているか
      1. 営業CF>純利益スコア:★3
    2. 営業CFマージンは15%以上か?
      1. 営業CFマージンスコア:★5
    3. フリーキャッシュフロー(FCF)率はどのぐらいか?
      1. フリーキャッシュフロー率スコア:★0
    4. ルール40%はクリアしているか?
    5. 投資CFの資本的支出率は?
      1. 資本的支出率スコア:★0
  4. まとめ:フレックスLNGの銘柄評価スコア ★2.14

損益計算書:財務力チェック

売上高成長率

過去5年分の年次決算を遡り、前年同期比成長率の数値をスコアリングした。ただし、上場後5年満たない場合は、直近の四半期決算4回分から判断。

スコア012345
売上高
成長率
-10%未満10%以上15%以上20%以上25%以上30%以上

売上高成長率スコア:★5

FY売上高前年同期比成長率
2016
201727M
201877M182.51%
2019120M55.38%
2020164M37.08%

前年同期比成長率の平均値は91.66%。スコアは★5。

ザ・天然ガスの需要拡大!2020年の原油のような価格暴落はなかった模様で売上高は順調に伸びている。

管理人
管理人

うん、順調、順調!

粗利率(Gross Profit)

粗利率の評価は、以下のとおりにスコアリング。

スコア012345
粗利率20%未満20%以上30%以上40%以上50%以上60%以上
売上高を伸ばしていても、粗利率が低ければ苦しい展開。他の競争企業に劣後する可能性が大きくなる。ここは40%以上の利益率がある銘柄を選んでおきたい。結局は粗利益が大事なのだ。

粗利率スコア:★3

2016年以降、売上高に対する粗利率は以下のとおり。

FY粗利益粗利率
2016
2017-9M-33.66%
201851M66.12%
201991M76.07%
2020124M75.25%

粗利率は年々上昇傾向。利益額もどんどん増やしている。過去5年の平均粗利率は45.94%。粗利率スコアは★3。

SGA費率(販売管理費率)

販管費(SGA費)の採点スコアは、直近5年(上場期間が短い場合は4回)の決算から、粗利益に対する平均のSGA費用比率を算出し、下記のとおりスコアリング。加えて、平均値に対して±10ポイント以上のブレが生じていた場合は、販管費に一貫性に欠けるとし、★-1の減点とする。

スコア012345
SGA費率(対粗利)100%以上80%以上50%以上30%以上20%以上20%未満
粗利額に対するSGA費(販売管理費)の比率は、業界によってまちまちだが、一貫して低い比率で推移していることが望ましい。IPOしたての企業の多くは利益よりも成長を重視していることが多いため、このSGA費用の比重を大きくしていることが多い。

対粗利SGA率スコア:★5

FY販管費販管費率
2016
20173M-37.07%
20185M9.09%
20198M8.23%
20206M5.09%

直近5年の販管費率平均は-3.6%。平均値に対して±10ポイントの開きがあり、一貫性はない。しかし、直近3年でみれば、販管費率は安定していて、販管費率平均は7.4%。販管費率スコアは★5。優秀と考えてよさそう。

研究開発費(対粗利)

過去5年の年次決算から、粗利に対し研究開発費がどのぐらいの割合を占めているかをチェック。

スコア012345
研究開発費(対粗利)50%以上40%以上30%以上20%以上10%以上10%未満
粗利率が高くても競争相手に勝つために研究開発費(R&Dコスト)が膨大になる企業は、激しい競争に巻き込まれている可能性が高い。技術革新スピードが速い半導体などの業種は比較的高めに出る傾向がある。

研究開発&営業費用スコア:★0

FY研究開発費研究費開発率
2016
2017
20180M0.00%
201917M34.10%
202029M31.50%

過去5年平均研究開発費率は32%。研究開発費とその他営業経費を合計すると以下のとおりに。

FY営業経費営業経費率
2016
20177M-74.13%
201844M86.39%
201973M79.45%
202096M77.81%

評価スコアは営業経費率を採用してみた。過去五年平均は42%だが、これもルールを無視して3年遡って調べてみると81.22%。こちらのほうが実際と近しいのではないだろうか。エネルギーセクターは経費がかかりますね。

営業経費スコアは★0。

減価償却費(対粗利)

過去5年の年次決算から、減価償却費がどのぐらいのウエイトを占めているかチェックした。減価償却費はキャッシュフロー計算書に記載がある。

スコア012345
減価償却費(対粗利)50%以上40%以上30%以上20%以上10%以上10%未満
永続的競争優位性を持つ企業は粗利益に対して減価償却費の割合が低くなる傾向がある。

減価償却費スコア:★2

FY減価償却費減価償却費率(対粗利)
2016
2017
201817M34.10%
201929M31.50%
202042M33.82%

過去5年の平均は33.1%なのでスコアは★2。ま、こんなものなのかも。

支払利息費率

銀行セクターを除き、支払利息の比率が多ければ多いほど、稼いだ金が水漏れを起こしている危険性あり。支払利息があればあるほど、企業の危機レベルが高いことを表していると判定する。

スコア012345
支払利息50%以上40%以上30%以上20%以上10%以上10%未満

支払利息費スコア:★0

FY支払利息支払利息率
2016
20170M-1.44%
201818M255.83%
201934M180.69%
202042M152.26%

平均値は146.843%とめちゃくちゃ高め。最新鋭のタンカーを数多く持っているから利息の支払が大変なのか…。支払利息費スコアは★0。

純利益率(Net Income)

過去5年の純利益率が平均でどのぐらいあるかに加え、長期で右肩あがりで成長しているかをチェック。右肩上がりと言えない場合は★-1減点。

スコア012345
純利益
(対売上費)
10%未満10%以上15%以上20%以上25%以上30%以上

純利益率スコア:★-1

FY純利益成長率
2016-4838M
2017-91M
20187173M
201910151M41.52%
20201141M-88.76%

こ、これは!ペトロブラス(PBR)と超そっくりじゃん!

こっちがペトロブラスの純利益と成長率

エネルギーセクターって、市況をじっくり観察していれば、相場にうまく乗れそうな気がしますよね!

FLNGの純利益&純利益成長率平均は、-4.08%(赤字の年は計算できないので省略)。この株も、安いときに買って短期決戦で利確することに徹しよう。純利益スコアは★-1だ。

EPS成長率(1株あたり利益成長率)

直近決算から遡って10年間のEPS成長率(1株あたり利益成長率)によりスコアリングした。バフェットは過去10年遡ってチェックしろと言っているので、ここは自力で調べられる人は調べた方が良い。

スコア012345
EPS成長率10%未満10%以上15%以上20%以上25%以上30%以上

EPS成長率スコア:★0

FYEPS成長率
2016
2017
20180.22
20190.3144.06%
20200.15-52.21%

それにしても2020年は忘れられない年になりましたね。マイナス成長でしたので、スコア基準に準じて★0です。

貸借対照表:財務力チェック

現金および現金同等物成長率

リセッションに陥ったとき、手元に現金がある企業は強い。世の中、結局は金だ。内部留保ばかりで投資に使わない企業があったり、細かくいえばいろいろあるが、ここは素直に現金および現金同等物が年々増えて言っているのか、いないのかという成長率を以下のとおりスコアリングした。なお現金および現金同等物がない場合は、減点★-1とする。

スコア012345
現金および
現金同等物成長率
0%未満10%15%20%25%30%以上

現金および現金同等物成長率:★5

FY現金および現金同等物現金成長率
2016
201710.0M
201855.1M453.21%
2019129.1M134.30%
2020129.0M-0.11%

手元の現金はググッと増えていますが、2020年は仕方ないですよね。平均成長率は195%。スコアは★5。

棚卸資産(在庫)推移と対純利益比率変化率

競争優位性がある企業は、時代によって在庫の価値が廃れにくく、純利益と棚卸資産はともに増加する傾向にあり。その逆に「競争優位性がない企業の在庫資産の急激な増減がある企業は要注意」とバフェットは警鐘を鳴らしている。そこで、直近決算の棚卸資産対純利益比率が、過去5回決算の平均数値に対してどのぐらい乖離しているかを以下のようにスコアリングした。

スコア012345
棚卸資産変化率(対純利益費)30%以上30%未満20%未満15%未満10%未満5%未満

棚卸資産変化率スコア:★3

FY棚卸資産(在庫)棚卸資産純利益比率
2016
20171M-9.99%
20181M7.81%
20193M15.85%
20204M45.13%

平均値は14%。棚卸資産変化率スコアは★3です。

売掛金率(対売上高)

他社との競争に巻き込まれている企業は、支払条件を伸ばすことで顧客と取引しやすくする傾向があるため、売掛金が増加する傾向が生まれる。一方、売掛金の費率が一貫して低い場合は他社より低い企業は競争優位性を持つ可能性が高い

直近5年の年次決算の売上高に対する売掛金比率平均に対して、±20ポイントの増減の有無をスコア化しました。

スコア012345
売掛金率
対売上
±30%以上±25%以上±20%以上±15%以上±10%以上±10%未満

売掛金スコア:★5

FY売掛金売掛金比率(対売上高)
2016
20170.0M0.00%
20181.7M2.23%
20190.3M0.27%
20200.2M0.10%

2018年だけ対売上高売掛金比率が高かったようですが、過去の売掛金比率平均は2.6%。±2%ぐらいの振れ幅ですが、2019年、2020年は低水準で推移しています。★5。

売上債権回転日数(DSO)

じっちゃまから学んだ売上債権回転日数をチェック。

売掛金がどのぐらいの日数で回収できているか数値化したものが売上債権回転日数(DSO)。売上を無理矢理作り出していないか…を判定するもの。

直近5回の年次決算売上債権回転日数の平均に対し、直近年次決算の売上債権回転日数がどのぐらいの割合で増減ているかを判定しています。

売上債権回転日数が少なく、過去平均に比べて変動率が小さければ小さいほど健全と見なし、その場合のスコアを高めに設定しています。

スコア012345
売上債権回転日数20%以上増10%以上増0-9%増0-10%減10%以上減20%以上減

売上債権回転日数スコア:対象外

FY売掛金売上債権回転日数
2016
20170.0M0.0日
20181.7M8.1日
20190.3M1.0日
20200.2M0.4日

直近3回の年次決算売上債権回転日数は平均3.2日。直近2020年の売上債権回転日数は0.4日。売掛金の回収が0.4日なんて、なんか数字が違っているのかな?ちょっと、理由がわかりません。たぶん僕が間違えているのかもしれないので、ここはスコアリング対象外としておきます。

流動比率

1年以内に現金化できる流動資産と1年以内に返済義務が生じる流動負債の費率を確認。資産を自己株買いにまわす企業は1以下になる場合があるため、一概にはいえない(流動比率だけで企業の優劣は見分けることができない)が、参考数値のひとつにしたいので、ここでは流動比率も銘柄評価のスコアリング化した。

スコア012345
平均流動率1未満1以上2以上3以上4以上5以上

流動率スコア:★2

FY流動資産流動負債流動率
2016
201718M4M398.41%
201860M35M170.42%
2019144M58M249.25%
2020158M132M119.74%

平均流動率は2.34。流動率だけを見る限り、すぐに潰れることはなさそうです。スコアは★2です。

長期借入金率(純利益対比)

競争優位性のある企業の多くは、長期借入金は少額かゼロになる傾向がある。過去の長期借入推移をチェックする必要があるとバフェットは言っています。

スコア012345
長期借入金率(純利益対比)40%以上40%未満30%未満20%未満10%未満0

長期借入金率スコア:★0

FY長期借入金長期借入金率(対純利益)
2016
2017160M-1536.98%
2018432M3663.84%
2019744M4385.92%
20201337M16485.94%

長期負債比率はメッチャ多いっす。ここがFLNGの泣きどころなんじゃないですかね。給料がそこそこあるし車買うのにローンなんかしないけど、35年長期住宅ローンはガッツリ残っている…。そんな感じか?

長期借入金率スコアは★0。

自己株式調整済み負債比率

負債比率はよく見る指標で、負債合計÷純資産合計で求めることができます。でも、バフェットは「その指標だけでは競争優位性を持つ銘柄であるかの判断はできない」と教えています。

そうした優良企業は、キャッシュがガバガバと入ってくるため、純資産として内部留保を必要としないのです。

  1. メッチャ儲かる
  2. その金は内部留保せず自社株買いにまわす
  3. 結果、資産合計が小さくなるので負債率が大きくなる

そこで「自己株式調整済み負債比率」をスコア化。自社株買い費用を純資産合計に加算。これを分母に負債合計を割って算出しています。このとき、比率が小さければ小さいほど優良銘柄である可能性は高くなるというわけ。ここでは、過去5回決算の平均値を割り出して、スコアリングしました。

バフェットは80%以下の銘柄を探し求めています。

スコア012345
自己株式調整済み負債比率150%以上100%以上100%未満80%以下50%以下30%以下

ただし、金融機関は多額の資金を調達し、その資金を融資にまわして利益をとるため、ここの判断指標は使いにくい。

なお、自社株買い費用は、決算資料を見にいけばわかります。貸借対照表(B/S)の勘定科目のうち「Treasury stock」「Common stock repurchased」などと記載があるので、その数値を確認しています。

自己株式調整済み負債比率スコア:★2

FY総負債純資産
(株主資本)
自社株買い費用自己株式調整済み負債比率
2016
2017164M520M31.61%
2018467M827M56.45%
2019802M839M95.56%
20201469M835M166.10%175.52%

フレックスLNGは、2020年に初めて$1.7Mの自社株買いをしています。

自社株買いの推移が簡単に確認できる「macrotrends.netで確認するのも、おすすめです。ただし、2020年は負債が多くなったため、自己株式調整済み負債比率スコアは★2となりました。

優先株(Preferred stock)を発行しているか

すぐれた企業は優先株を発行しない傾向がある。

これもバフェットの教えです。

優先株は、普通株より先に配当を受け取る権利や普通株に転換できる権利がある。赤字のIPO企業が上場後株価が高騰し、普通株に転換して売り抜ける金持ちが多いが、そこのコストを払わされるのはいつも一般投資家だったりする。あぁ、金持ちになりたい。

肝心の評価基準は、過去5年の年次決算で優先株が計上されている回数をカウントした。

スコア012345
優先株計上回数5回4回3回2回1回0回

優先株の発行は、貸借対照表の右下、純資産の部に記載されていますが、investing.comでもカンタンに調べることができます(財務諸表の記載がない銘柄もあります。たとえばFLNGとか…)。

優先株計上回数スコア:★5

過去5年で計上された優先株コストの回数は、0回。つまり優先株計上スコアは★5。見落としてたらすんません。

内部留保(Retained Earnings)成長率

貸借対照表の勘定科目のうち、内部留保の有無は重要性が高い。純資産を成長させることができない企業は株を買っても上がらない。

過去5年の年次決算から、内部留保額の増加率(成長率)を以下のとおりスコアリングした。

スコア012345
内部留保(Retained Earnings)成長率赤字5%未満5%以上10%以上20%以上30%以上

ただしキャッシュフローを生み出せる優良企業であっても内部留保せず、自社株買いにまわす企業もある。

内部留保成長率スコア:★0

FY内部留保内部留保成長率
2016
2017-380M
2018-368M-3.10%
2019-356M-3.14%
2020-359M0.76%


内部留保額がマイナスなので成長もクソもありません。長期保有に向かないことは、会計学素人の私にも分かります。スコアは★0。

自己株式(金庫株)

貸借対照表の純資産項目に自己株式(金庫株)を計上している場合、自社株買いを行っていることが分かる。自社株買いできる豊富なキャッシュを持っていることを意味することから、計上されている場合はひとつの判断材料として優良企業であるといえそう。

スコアは単純明快。過去5年で自己株式(金庫株)を何回計上しているかどうかだけ判断した。

スコア012345
自己株式
(金庫株)の有無
0回1回2回3回4回5回
バフェットは、自己株式の数字をマイナスからプラスに変換し、純資産に加算して純利益から割ってみれば、本当の株主資本利益率が計算できると教えています。

自己株式スコア:★1

FY自己株式(金庫株)本当の株主資本利益率
2016
2017-2.00%
20181.42%
20192.02%
2020203M0.78%

2020年に1回計上しています。★1です。ちなみに四半期決算の資料を確認すると、2021年はQ1、Q2、Q3と自社株買いを行っていますので、そこは株主還元がスコア以上にできているはず。

自己資本利益率(ROE)

株主資本利益率(ROE)は、純利益÷純資産で求めることができる。証券口座でもカンタンに確認できる重要指標のひとつ。ちなみに、じっちゃまは銀行株以外はROEは気にしていないと言っています。

以下のとおりスコアリングした。

スコア012345
自己資本利益率ROE)5%未満10%未満20%未満25%未満30%未満30%以上

株主資本利益率(ROE)スコア:★0

FYROE
2016
2017-2.00%
20181.42%
20192.02%
20200.97%

ROE平均は0.6%。スコアは★0。船の長期負債を返すのを優先させているのかも。まぁ、市況一発です。

キャッシュフロー計算書:財務力チェック

キャッシュフロー計算書からのチェック項目は4つ。うち3つはじっちゃまの教え、残りひとつはバフェットの教えからピックアップします。

営業CFマージンは着実に増えているか

じっちゃまは、著書「Market Hack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法」のなかで「MarketHack流投資術10カ条」を紹介しています。

そのうちのひとつに該当するのが、「営業キャッシュフロー(CF)がよい会社を買え」です。

なかでも営業CFは純利益(Net Income)よりも大きくなければいけないとしています。なぜなら粉飾決算である可能性があるからです。

そこで過去5年の年次決算を確認し、純利益よりも営業CFが大きかった場合+1を加点。その回数に応じて以下のとおりスコアリングしました。

スコア012345
営業CFは純利益より大きいか0回1回2回3回4回5回

営業CF>純利益スコア:★3

EPS(1株当たり利益)とCFPS(1株当たり営業CDF)をグラフ化。

FY1株当たり利益(EPS)1株当たり営業CF(CFPS)
2016
2017
20180.220.66
20190.310.95
20200.151.65

CFPS(1株当たり営業CFPS)は毎回EPSを上回っています。3回。2017年は計上されていませんが、過去五年という視点をキープしますので、「営業CF>純利益スコア」は、★3。

営業CFマージンは15%以上か?

さらにじっちゃまは、「営業キャッシュフローマージンが15〜30%ある会社を狙え」と教えています。

営業CFマージン=営業CF÷売上高で算出できる。15%以上で★3以上とした。

スコア012345
営業CFマージン5%未満5%以上10%以上15%以上20%以上30%以上

営業CFマージンスコア:★5

FY営業CF営業CF率
2016
2017-17.8M-64.95%
201835.7M46.25%
201951.5M42.95%
202089.3M54.30%

営業CFマージンは、過去5年の決算で平均19.64%。営業CFは潤沢です。営業CFマージンスコアは★5。

フリーキャッシュフロー(FCF)率はどのぐらいか?

これもじっちゃまから教わった。フリーキャシュフロー額が売上に対してどのぐらいの割合かをスコア化。当然、フリーキャッシュフロー(FCF)率が高ければ高いほど、金持ちなので良い。

スコア012345
FCF率5%以上10%以上15%以上20%以上25%以上30%以上

フリーキャッシュフロー率スコア:★0

FYFCFFCF率
2016
2017-93.5M-342.26%
2018-545.8M-706.85%
2019-240.0M-200.07%
2020-602.1M-366.10%

FCFはマイナス。自由に使える手持ちの現金はありません。この点、リスクが高い投資対象であることを肝に銘じなきゃいけませんね。スコアは★0。

ルール40%はクリアしているか?

IPOしたての赤字SaaS銘柄の場合、「rule of 40%」という指標を用いてその企業の成長性を評価することがある。

前項でスコアリングしたフリーキャシュフロー率(FCF率)と売上高成長率をプラスした数値が、40%を超えていればいい。

スコアリングは40%を超えていれば★5、そうでなければ★0にした。

スコア05
rule of 4040%未満40%以上

FLNGはSaaS銘柄ではないので、このスコアリングは省略します。

投資CFの資本的支出率は?

企業を継続させるためにどのぐらいの支出があるのかをスコア化。電話会社のように莫大な資本的支出を余儀なくされる企業にバフェットは投資しない。その理由は、資本的支出率が多いからだ。

資本的支出が純利益に対して低いほど高いスコア評価とした。

スコア012345
資本的支出率50%以上50%未満40%未満30%未満20%未満10%未満
投資CFの項目に「資本的支出(Capital Expenditures)」の記載がある。これを純利益で割って数値化している。低ければ低いほど良い。

資本的支出率スコア:★0

FY資本的支出資本的支出率
2016
201775.8M-728.05%
2018581.5M4936.08%
2019291.5M1717.97%
2020691.4M8525.15%

会社を持続するためにえらい支出がかかっていますね。資本的支出率スコアは★0。

まとめ:フレックスLNGの銘柄評価スコア ★2.14

以上、財務諸表から5段階評価でスコアリング。すべての平均値から、フレックスLNGの銘柄スコアを割り出すと★2.14という評価になりました。

ペトロブラス同様、経済状況に応じて早乗り早降りしたほうがいい銘柄なのかもしれないですね。

管理人
管理人

原油価格とにらめっこしながらのトレードになりそうですね。自社株買いをしているPXDやFANGなどのほうが僕は好きですね。。。

 

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