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ヴァーテックス(VRTX)は売りか?ホールドか?

今回は、じっちゃまの金言ではありません。以下は、ヴァーテックスとアッヴィのカンファレンスコールを聞いた上で、ヴァーテックス株をホールドすべきかどうかを考えた備忘録です。

ヴァーテックスが独占する嚢胞性線維症(CF症)薬市場はアッヴィに脅かされるか?

決算ミスをしたVRTXはホールドか?売りか?そのヒントを探るべく、嚢胞性線維症(CF症)の競合薬に参入を目論むアッヴィ(ABBV)の22年第1四半期カンファレンスコールを確認した。

嚢胞性線維症薬の開発状況について、以下のとおりコメントしている。

In our cystic fibrosis program, we recently completed an interim analysis of a Phase II proof-of-concept study evaluating our triple combination therapy. The results – the efficacy results from this interim analysis did not meet our prespecified criteria for advancing this triple therapy in development.

嚢胞性線維症プログラムでは、3 剤併用療法を評価する第 II相プルーフオブコンセプト試験の中間解析が最近完了しました。その結果、この中間解析による有効性の結果は、この3剤併用療法の開発を進める上で、事前に指定した基準を満たすものではありませんでした。

つまりアッヴィの参入は、まだまだ先になることが予想でき、ヴァーテックスの市場独占は継続されるといえそう。ただし、以下のとおりコメントを続けている。

This study was designed with a 28-day run-in treatment period, with a dual combination therapy containing our C1 corrector and potentiator, followed by a 28-day treatment period, with a triple combination, which included the addition of our C2 corrector, ABBV-119.

This allowed us to independently assess the therapeutic potential of our C2 corrector. The results showed that the addition of 119 did not provide a meaningful improvement in FEV1 or reduction in sweat chloride concentration over our dual combination therapy.

During the run-in treatment period, we were able to again assess the efficacy of our dual therapy, which performed well, providing efficacy consistent with results for the existing dual accommodation therapy. So based on the performance of our dual therapy, we plan to continue our CF program.

この試験は、C1 補正薬と増強薬の 2 剤併用療法による 28 日間のランイン治療期間と、C2 補正薬である ABBV-119 を加えた 3 剤併用療法による 28 日間の治療期間を設定したものです。

これにより、当社のC2補正薬の治療効果を独自に評価することができました。その結果、119を追加しても、FEV1の改善や汗の塩化物濃度の低減は、当社の二重併用療法と比較して有意な効果が得られないことが判明しました。

ランイン治療期間中に、再度、当社の二重療法の有効性を評価することができましたが、その結果は良好で、既存の二重収容療法の結果と一致する有効性を得ることができました。このように、二重療法の効果を確認した上で、CFプログラムを継続する予定です。

嚢胞性線維症の開発プログラムは継続されるとのことなので、注意深く見守る必要がありそう。なお、今後数週間のうちに、アッヴィは3剤併用療法のデータを発表する予定だ。

ヴァーテックスは自信満々!CEO「ライバルは私たち自身よ」

これに対して、ヴァーテックスの女性CEO、ケワラマーニ氏はカンファレンスコールで次のようにコメントしている。

その内容を筆者のアレンジを用いて要約すると…

競合製品について直接コメントしないわ。けれど、TRIKAFTA(CF薬)は実際に使用されていて、その蓄積データが長期にわたっているの。だからそれより効くお薬を世に出すのは至難の業。だって長期的な実データが必要だし(医師や患者さんは、長期データがない新薬を使用するとでも思う?)。TRIKAFTAに真っ向勝負をするなんて、まさにギャンブル。TRIKAFTAのライバルは、まさに私たちが開発する「121/561 tezacaftor」だわ。

と、自信たっぷりだ。

目下のところ、VRTXの焦点として、CF症以外のお薬の開発に移っており、鎌状赤血球症の治療薬「CTX001」(今年末に薬事申請予定)、腎臓病治療薬の「VX-147」(今期末に第三相臨床試験開始)、1型糖尿病治療薬の「VX-880」、社会問題化しているオピノイドの代替薬「VX-548」(試験登録完了、今期末データ読み出しにむけて準備中)などの進捗に注目すべきかと思う。

結論:中長期目線でホールド

たしかに、ケワラマーニちゃんが言うとおり、TRIKAFTAの信用度は半端ない。実際に効いているお薬を患者さんが新薬に乗り換えるのは、よほど薬価が安くならないと考えにくいでしょう。

なんせ、CF症のお薬は患者さんにとって命をつなぐ重要なもの。一生飲み続けなければならないのですから…。

で、アッヴィの新薬は、今のところ「効いていない」。その間に、CF以外のお薬が市場を席巻することに託してみても面白いのかも。

管理人
管理人

結論として、決算ミスったからすぐに売り!というわけではない気がしますね。もちろん、盲目的に絶対にガチホ…というわけでもない。ただ、中長期目線でホールドしても面白いかも…という感触を得ました。

コメント

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