2023年 第2四半期 決算について
先日、ビスタ・エナジーが2023年第2四半期決算を発表しました。じっちゃまはホールドで良いとおっしゃっていましたが、決算資料とカンファレンスコールから、今後の戦略を考えてみました。
https://vistaenergy.com/contenidos/1689339144.pdf
EPSと売上高
EPS 予想0.64 vs $0.53(YoY -17.2%)
売上高 $231M(YoY -21.5%)
EPSはミス。前年同月比-17.2%でした。売上高もYoYで-21.5%。株価は決算発表後に大きく下落しました。
数字を見ると慌てて売りたくなってしまいますが、まずは落ち着いてカンファレンスコールを聞いてから判断するのが一番かと思います。
細かい数字は、会社が発表した資料をチェックするとして、カンファレンスコールで会社側が何を話したか振り返ります。
カンファレンスコールQ&A ピックアップ
カンファレンスコールの内容は理解しやすいように編集しました。
装飾が多いので軽く読めると思いますが、正確性は保証できませんので、その点、ご承知おきください。
ちなみに、スーツのおじさんの発言は、会社側の発言の要約です。
第2四半期の収益が、前年同期比 22%減ってどういうわけなのかな?
今期は、新しい井戸の採掘や完成に注力してたんです。
それで、生産施設とパイプラインに接続する作業が減って…。だから生産量が少なくなっちゃんですよね〜。
あと、うちのお客さんへの出荷が6月下旬から7月にずれ込んじゃったんで石油在庫の積み増しがあったのと、ほら、原油価格の低下があったでしょう?それが減収に響いちゃったんですよ。
新しい井戸とは、バハダ・デル・パロ・エステとアギラ・モラでのパイロット事業のこと。井戸の調整作業を今やっておけば、将来の生産量の向上につながり、収益の増加が期待できるかも…。まぁ、悪くなさそうね。
あと、従来の石油生産施設や井戸なども他企業に譲ったんで、石油日量生産が5,500バレル減っちゃったんですよね〜。でも、これ、2023年のガイダンスでも織り込み済みのことでっしゃろ?約束どおり、日量55,000バレル達成はイケると思ってます。
しかも、2023年第3四半期末までに石油処理計画をアップグレードする予定っす。2026年には日量70,000バレルまで増加できまっせ!下半期、今後数年間の収益性確保に、十分な準備が整ったんです。
10年以上停止していたパイプラインも稼働をスタートしてます。さっそく、チリに輸出を開始しましたよ。チリには日量4,700バレルの流量でして、今後数ヶ月で日量5,700バレルまで増加するできるかも。第2四半期には、ヴァカ・ムエルタのパイプラインに8%の権益をゲット。2023年第4四半期にはこのパイプラインを操業開始します。
既存能力にヴァカ・ムエルタの新規能力を加えると、2023年末には日量57,000本のパイプライン能力を持つことになるっす。2025年末には日量89,000バレル、トラック輸送を含めると日量100,000バレルの石油を確保できちゃうでしょうね。これって、2026年の生産目標達成の必要輸送能力がすでに確保されるんで、さらに成長を加速する余地があるってことっすよー。
あとコスト縮小も進んでますよー。1BOEあたり4.8ドルまで低下して、前四半期比で25%削減できました。このあたりはうまくやってます。
第3四半期にはバハダ・デル・パロ・エステの12坑井をパイプラインにガッチャンコ!と接続させられるんで、石油生産量と収益を押し上げることができると思いますよ。
質問でーす!
チリへの輸出制限はもうなくなりましたか?雨の影響があったと聞いてますが…
チリへのパイプラインは70日ほど停止していたけど、もう、大丈夫っす。年内に遅れを取り戻すんで、計画に変更ないよ。チリだけに依存しているわけじゃないし、大西洋経由でもイケるんで、さほど問題だと思ってないよ。
2023年に日量55,000バレルの目標を少し上回るようなことはある?新しい設備を追加したりして、生産性を加速させることはあるのかしらん?
現在の計画では第4四半期の掘削・水圧破砕能力に余裕があるんですよねー。現時点では何も発表するつもりはないけど、詳しいことは9月のインベスター・デーでお話しますよ。
バハダ・デル・パロ・エステでの石油生産がメッチャいい感じだけど、地質的に良い感じな場所だから?それとも掘削技術的の変化があったの?
バハダ・デル・パロ・エステ、予想以上に良い感じですよね!従来より生産量が30%上回ったし、バハダ・デル・パロ・エステ鉱区の東側にある「バハダ・デル・パロ・エステ3」の井戸もすごいっす。「バハダ・デル・パロ・エステ3」は、7%生産性が下回ると思ってたんですけど、実際は70%も上回ったんです。いわゆる非常に優れた成果を出す「スーパーウェル」ですよ!
バハダ・デル・パロ・エステ、バハダ・デル・パロ・オエステ、アグアダ・フェデラルの3つの鉱区は、処理能力の接続がシームレス。一つのブロックとして開発が進められるんで、加速プログラムの焦点がこれらの鉱区にあると考えてます。
「タイプ曲線をアップグレードする予定はありません。」と会社側が発言していましたので、技術的進化ではなく、効率がメチャメチャ良い鉱区を掘り当てた…という会社が正しいかも。
今までのところ、ガイダンスは適切だと考えてます?
私たちは実現価格をバレル当たり60ドルとしてガイダンスに沿っています。現在のところ、実現価格もバレルあたり65ドル前後。第2四半期に投入できなかった貨物は、ブレント価格が上昇した第3四半期に計上される予定っす。つまり、通年では損益にプラスの影響を与えることになりますよー。
揚油コストが下がってますけど、ペトロレラ・アコンカグアに資産を譲渡したからですか?
在来型資産を譲渡した影響をフルに受けてますね。第1四半期は6.4ドルだったけど、現在は4.8ドルです。非在来型事業の生産量を増やし続けることで、アップサイドはまだあると思っています。ま、ガイダンスはそのまま維持してますけどね!
決算まとめ
いいですね、ビスタ!慌てて売らなくて良かった!ホールドしててオッケだと思います
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