
若いIPO企業のバリュエーションは何を見ればいい?
PSR(Price to Sales Ratio)を見る。

PSRとは、株価売上高倍率。時価総額を年間売上高で割った数値のこと。
そもそもEPS、つまり利益が出ていない企業が多いから。PSRぐらいしか見る尺度がない。
その場合でも、杓子定規にPSRをすべての企業に当てはめる態度は良くない。
最近の元気の良いネット系IPOは、サブスクリプションモデルの企業が多い。
サブスクモデルだと、同じサービスやソフトウェアを売り上げても、約定した売上高の1/8しか登記に計上できない。そういう課金方式になっている。
サブスクモデルだと、その会社のポテンシャルがものすごく過小評価される可能性がある。
たとえばiPhoneを買うと、毎月のスマホ代のなかに、本体価格も割賦で入っていると思う。事実として、iPhoneを購入したわけなので本体価格の責任を負っているが、当月の支払は1/24とかでしょう?
企業がどれだけ売り上げているかという売上高を見たときに、当期売上高だけをみると全体の商取引の大きさを判断することができない。
それを見るためには、ARR(Annual Recurring Revenue)つまり、年率換算された反復して売上られる売上高。それが通常の会社でいう売上高に相当するもの。

ARRとは年間経常収益のこと。SaaSの評価指標として重要視される。
若いIPO企業のバリュエーションを見るときに何を見るか?それはPSRを見る。
だけど一口にPSRといっても、その会社がサブスクリプションモデルなのか、売り切りモデル・ライセンスモデルを採用しているかによって、その持つ意味合いが大きく変わってくる。
実際、ZMの場合、PSRは50倍ぐらいで取引されている。けれど通常、2年契約と仮定するならば、その1/8しか計上されていない。50倍のPSRというのは÷8してあげなければならないでしょ?
コメント