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【銘柄分析】エヌビディア(NVDA)財務諸表チェック!ホールドしてていいのか、売りなのか…。

財務諸表、損益計算書、バランスシート、キャッシュフロー、決算結果など、バフェットとじっちゃまが重要視する項目をピックアップし、各銘柄をスコアリングしてみました。

各項目を5段階評価とし、それぞれの平均値を算出。つまり★5が最高ランクです。

あくまでも決算や財務諸表の数値だけでスコアリング。私的感情は一切排除しています。

財務諸表の数値は効率化を図るため、EDGARから取得した10-K(米証券取引委員会 へ提出が義務付けられている書類)のほか、stockanalysisTradingViewなど外部サイトも参照しています。ただし、数字の正確性を保証するものではありません。

管理人
管理人

なお、筆者自身は会計学を勉強中の身分であることや、ROAやPBRなど一部省略している重要指標もあるので、あくまでも参考程度にみて下さい。それらの指標は証券口座ですぐに見られるしね!

さて、今回の銘柄分析は「エヌビディア(NVDA)」。

半導体はピークを迎えつつある!と指摘するじっちゃまですが、べらぼうに儲けている企業であることは確か。

半導体銘柄に詳しい楽天証券のチーフアナリスト今中ちゃんやジムクレイマーなどは、褒めたたえるイチオシ銘柄です。

短期的にはじっちゃまの言うとおりだと思うけど、中長期投資的にはどうなんだろうか。財務諸表をしっかりチェックして「自分で考える力」を養いたいな。

  1. 損益計算書:財務力チェック
    1. 売上高成長率
      1. エヌビディアの売上高成長率スコア:★4
    2. 粗利率(Gross Profit)
      1. エヌビディアの粗利率スコア:★5
    3. SGA費率(販売管理費率)
      1. エヌビディアの対粗利SGA率スコア:★5
    4. 研究開発費(対粗利)
      1. エヌビディアの研究開発費スコア:★2
    5. 減価償却費(対粗利)
      1. エヌビディアの減価償却費スコア:★5
    6. 支払利息費率
      1. エヌビディアの減価償却費スコア:該当無し=★5
    7. 純利益率(Net Income)
      1. エヌビディアの純利益率スコア:★4
    8. EPS成長率(1株あたり利益成長率)
      1. エヌビディアのEPS成長率スコア:★5
  2. 貸借対照表:財務力チェック
    1. 現金および現金同等物成長率
      1. エヌビディアの現金および現金同等物成長率:★2
    2. 棚卸資産(在庫)推移と対純利益比率変化率
      1. エヌビディアの棚卸資産変化率スコア:★0
    3. 売掛金率(対売上高)
      1. エヌビディアの売掛金スコア:★5
    4. 売上債権回転日数(DSO)
      1. エヌビディアの売上債権回転日数スコア:★3
    5. 流動比率
      1. エヌビディアの流動率スコア:★5
    6. 長期借入金率(純利益対比)
      1. エヌビディアの長期借入金率スコア:★0
    7. 自己株式調整済み負債比率
      1. 自己株式調整済み負債比率スコア:★5
    8. 優先株を発行しているか
      1. エヌビディアの優先株計上回数スコア:★5
    9. 内部留保(Retained Earnings)成長率
      1. エヌビディアの内部留保スコア:★5
    10. 自己株式(金庫株)
      1. エヌビディアの自己株式スコア:★5
    11. 自己資本利益率(ROE)
      1. エヌビディアの株主資本利益率(ROE)スコア:★5
  3. キャッシュフロー計算書:財務力チェック
    1. 営業CFマージンは着実に増えているか
      1. エヌビディアの営業CF>純利益スコア:★3
    2. 営業CFマージンは15%以上か?
      1. エヌビディアの営業CFマージンスコア:★5
    3. フリーキャッシュフロー(FCF)率はどのぐらいか?
      1. エヌビディアのフリーキャッシュフロー率スコア:★4
    4. ルール40%はクリアしているか?
    5. 投資CFの資本的支出率は?
      1. エヌビディアの資本的支出率スコア:★5
  4. まとめ:エヌビディア銘柄スコア ★4.0

損益計算書:財務力チェック

売上高成長率

過去5年分の年次決算を遡り、前年同期比成長率の数値をスコアリングした。ただし、上場後5年満たない場合は、直近の四半期決算4回分から判断。

スコア 0 1 2 3 4 5
売上高
成長率
-10%未満 10%以上 15%以上 20%以上 25%以上 30%以上

エヌビディアの売上高成長率スコア:★4

年度 売上高 前年同期比成長率
2016 6910M 37.9%
2017 9714M 40.6%
2018 11716M 20.6%
2019 10918M -6.8%
2020 16675M 52.7%

前年同期比成長率の平均値は29%。ということで★4つ。

半導体業界全体が低迷した2019年を除けば概ね順調。今後もエヌビディアは継続的に成長していく可能性が高そう。

粗利率(Gross Profit)

粗利率の評価は、以下のとおりにスコアリング。

スコア 0 1 2 3 4 5
粗利率 20%未満 20%以上 30%以上 40%以上 50%以上 60%以上
売上高を伸ばしていても、粗利率が低ければ苦しい展開。他の競争企業に劣後する可能性が大きくなる。ここは40%以上の利益率がある銘柄を選んでおきたい。結局は粗利益が大事なのだ。

エヌビディアの粗利率スコア:★5

2016年以降、売上高に対する粗利率は以下のとおり。

年度 粗利益 粗利率 前年同期比
粗利成長率
2016 4063M 58.8% 44.5%
2017 5822M 59.9% 43.3%
2018 7171M 61.2% 23.2%
2019 6768M 62.0% -5.6%
2020 10396M 62.3% 53.6%

2019年に粗利成長が減少したが、粗利率は58.8%(2016年)から62.3%(2020年)へと効率化が進んでいる。しかも右肩上がりで利益率が増えている!

過去5年の平均粗利率は60.9%。こ、これはかなり高いでしょ!粗利率スコアは★5つの最高ランクだ。

SGA費率(販売管理費率)

販管費(SGA費)の採点スコアは、直近5年(上場期間が短い場合は4回)の決算から、粗利益に対する平均のSGA費用比率を算出し、下記のとおりスコアリング。加えて、平均値に対して±10ポイント以上のブレが生じていた場合は、販管費に一貫性に欠けるとし、★-1の減点とする。

スコア 0 1 2 3 4 5
SGA費率(対粗利) 100%以上 80%以上 50%以上 30%以上 20%以上 20%未満
粗利額に対するSGA費(販売管理費)の比率は、業界によってまちまちだが、一貫して低い比率で推移していることが望ましい。IPOしたての企業の多くは利益よりも成長を重視していることが多いため、このSGA費用の比重を大きくしていることが多い。

エヌビディアの対粗利SGA率スコア:★5

FY 販管費 販管費率
2016 663M 16.32%
2017 815M 14.00%
2018 991M 13.82%
2019 1093M 16.15%
2020 1940M 18.66%

直近5年の販管費率平均は15.79%。平均値に対して±10ポイントの開きはなく、一貫性があると見なし、エヌビディアの販管費率スコアは★5の採点となった。

研究開発費(対粗利)

過去5年の年次決算から、粗利に対し研究開発費がどのぐらいの割合を占めているかをチェック。

スコア 0 1 2 3 4 5
研究開発費(対粗利) 50%以上 40%以上 30%以上 20%以上 10%以上 10%未満
粗利率が高くても競争相手に勝つために研究開発費(R&Dコスト)が膨大になる企業は、激しい競争に巻き込まれている可能性が高い。技術革新スピードが速い半導体などの業種は比較的高めに出る傾向がある。

エヌビディアの研究開発費スコア:★2

FY 研究開発費 研究開発費率
2016 1463M 36.01%
2017 1797M 30.87%
2018 2376M 33.13%
2019 2829M 41.80%
2020 3924M 37.75%

エヌビディアの過去5年平均研究開発費率は35.91%と高め。最先端技術による競争を強いられる半導体業界の宿命といえそう。研究開発費スコアは★2とした。

減価償却費(対粗利)

過去5年の年次決算から、減価償却費がどのぐらいのウエイトを占めているかチェックした。

スコア 0 1 2 3 4 5
減価償却費(対粗利) 50%以上 40%以上 30%以上 20%以上 10%以上 10%未満
永続的競争優位性を持つ企業は粗利益に対して減価償却費の割合が低くなる傾向がある。

エヌビディアの減価償却費スコア:★5

FY 減価償却費 減価償却費率(対粗利)
2016 187.0M 4.60%
2017 199.0M 3.42%
2018 262.0M 3.65%
2019 381.0M 5.63%
2020 1098.0M 10.56%

粗利額に対する平均減価償却比率は5.57%。よって★5。

支払利息費率

銀行セクターを除き、支払利息の比率が多ければ多いほど、稼いだ金が水漏れを起こしている危険性あり。支払利息があればあるほど、企業の危機レベルが高いことを表していると判定する。

スコア 0 1 2 3 4 5
支払利息 50%以上 40%以上 30%以上 20%以上 10%以上 10%未満

エヌビディアの減価償却費スコア:該当無し=★5

該当無し。健全な状態として★5をスコア。

純利益率(Net Income)

過去5年の純利益率が平均でどのぐらいあるかに加え、長期で右肩あがりで成長しているかをチェック。右肩上がりと言えない場合は★-1減点。

スコア 0 1 2 3 4 5
純利益
(対売上費)
10%未満 10%以上 15%以上 20%以上 25%以上 30%以上

エヌビディアの純利益率スコア:★4

FY 純利益 YoY
2016 1905M 156.39%
2017 3196M 67.77%
2018 3896M 21.90%
2019 2970M -23.77%
2020 4409M 48.45%

2019年を除けば純利益推移のトレンドは右肩上がりと言って良いだろう。2020年は持ち直したものの、2016〜2019年は前年同期比成長率(YoY)が鈍化傾向にあったのが気がかりだ。今はピカピカだが半導体は市況株であることは忘れてはならない。

過去5年の純利益成長率平均は54.15%とハイスコアだが、右肩上がりとはいえないため、★-1の減点対象に。よってエヌビディアの純利益スコアは★4だ。

EPS成長率(1株あたり利益成長率)

直近決算から遡って10年間のEPS成長率(1株あたり利益成長率)によりスコアリングした。バフェットは過去10年遡ってチェックしろと言っているので、ここは自力で調べられる人は調べた方が良い。

スコア 0 1 2 3 4 5
EPS成長率 10%未満 10%以上 15%以上 20%以上 25%以上 30%以上

エヌビディアのEPS成長率スコア:★5

便宜上、2011〜2020年のEPS成長を記しておく(EPSは希釈化後の数値)。

FY EPS EPS成長率
2011 0.27
2012 0.26 -1.6%
2013 0.21 -19.1%
2014 0.34 56.5%
2015 0.33 -2.6%
2016 0.73 124.8%
2017 1.26 72.3%
2018 1.56 23.3%
2019 1.20 -22.9%
2020 1.76 46.1%

大まか右肩上がりのEPSと言って良いだろう。EPS成長率は綺麗な右肩上がりとはいえないものの、過去平均は30.7%もある。よってエヌビディアのEPS成長スコアは★5とした。安心して長期投資できる銘柄と言える。

貸借対照表:財務力チェック

現金および現金同等物成長率

リセッションに陥ったとき、手元に現金がある企業は強い。世の中、結局は金だ。内部留保ばかりで投資に使わない企業があったり、細かくいえばいろいろあるが、ここは素直に現金および現金同等物が年々増えて言っているのか、いないのかという成長率を以下のとおりスコアリングした。なお現金および現金同等物がない場合は、減点★-1とする。

スコア 0 1 2 3 4 5
現金および
現金同等物成長率
0%未満 10% 15% 20% 25% 30%以上

エヌビディアの現金および現金同等物成長率:★2

FY 現金および現金同等物 YoY
2016 6798M 34.96%
2017 7108M 4.56%
2018 7422M 4.42%
2019 10897M 46.82%
2020 11561M 6.09%

手元の現金及び現金同等物は年々上昇しているが、成長率は年によってばらつきがあるようだ。平均成長率は19.37%となり、スコアは★2とした。

棚卸資産(在庫)推移と対純利益比率変化率

競争優位性がある企業は、時代によって在庫の価値が廃れにくく、純利益と棚卸資産はともに増加する傾向にあり。その逆に「競争優位性がない企業の在庫資産の急激な増減がある企業は要注意」とバフェットは警鐘を鳴らしている。そこで、直近決算の棚卸資産対純利益比率が、過去5回決算の平均数値に対してどのぐらい乖離しているかを以下のようにスコアリングした。

スコア 0 1 2 3 4 5
棚卸資産変化率(対純利益費) 30%以上 30%未満 20%未満 15%未満 10%未満 5%未満

エヌビディアの棚卸資産変化率スコア:★0

FY 棚卸資産(在庫) 棚卸資産純利益比率
2016 796.0M 41.78%
2017 1575.0M 49.28%
2018 979.0M 25.13%
2019 1826.0M 61.48%
2020 11561.0M 262.21%

半導体不足によるものなのか2020年に棚卸資産が一気に上昇している。2020年を含めた過去5年の対純利益変化率平均は87.98%。これに対し2020年単独の対純利益変化率は262%。

市況や私情を挟まずスコアリングするとエヌビディアの棚卸資産変化率スコアは★0のスコアとなる。

売掛金率(対売上高)

他社との競争に巻き込まれている企業は、支払条件を伸ばすことで顧客と取引しやすくする傾向があるため、売掛金が増加する傾向が生まれる。一方、売掛金の費率が一貫して低い場合は他社より低い企業は競争優位性を持つ可能性が高い

直近5年の年次決算の売上高に対する売掛金比率平均に対して、±20ポイントの増減の有無をスコア化した。

スコア 0 1 2 3 4 5
売掛金率
対売上
±30%以上 ±25%以上 ±20%以上 ±15%以上 ±10%以上 ±10%未満

エヌビディアの売掛金スコア:★5

FY 売掛金 売掛金比率
2016 826M 11.95%
2017 1265M 13.02%
2018 1424M 12.15%
2019 1657M 15.18%
2020 2429M 14.57%

売掛金比率平均は、13.37%。±1.8ぐらいの振れ幅で推移しており、特に問題はなさそうだ。★5。

売上債権回転日数(DSO)

じっちゃまから学んだ売上債権回転日数をチェック。

売掛金がどのぐらいの日数で回収できているか数値化したものが売上債権回転日数(DSO)。売上を無理矢理作り出していないか…を判定するものである。

直近5回の年次決算売上債権回転日数の平均に対し、直近年次決算の売上債権回転日数がどのぐらいの割合で増減ているかを判定している。

売上債権回転日数が少なく、過去平均に比べて変動率が小さければ小さいほど健全と見なし、その場合のスコアを高めに設定している。

スコア 0 1 2 3 4 5
売上債権回転日数 20%以上増 10%以上増 0-9%増 0-10%減 10%以上減 20%以上減

エヌビディアの売上債権回転日数スコア:★3

FY 売掛金 売上債権回転日数
2016 826M 43.6日
2017 1265M 47.5日
2018 1424M 44.4日
2019 1657M 55.4日
2020 2429M 53.2日

エヌビディアの直近5回の年次決算売上債権回転日数は平均48.8日。直近2020年の売上債権回転日数は53.2日。つまり9%増加している。特に問題になるような材料はないが、スコアは★3だ。

流動比率

1年以内に現金化できる流動資産と1年以内に返済義務が生じる流動負債の費率を確認。資産を自己株買いにまわす企業は1以下になる場合があるため、一概にはいえない(流動比率だけで企業の優劣は見分けることができない)が、参考数値のひとつにしたいので、ここでは流動比率も銘柄評価のスコアリング化した。

スコア 0 1 2 3 4 5
平均流動率 1未満 1以上 2以上 3以上 4以上 5以上

エヌビディアの流動率スコア:★5

FY 流動資産 流動負債 流動率
2016 8536.0M 1788.0M 477.40%
2017 9255.0M 1153.0M 802.69%
2018 10557.0M 1329.0M 794.36%
2019 13690.0M 1784.0M 767.38%
2020 16055.0M 3925.0M 409.04%

エヌビディアの平均流動率は6.5。グラフをみてもわかるとおり、潤沢な資金繰りであることがよくわかる。スコアは★5である。

長期借入金率(純利益対比)

競争優位性のある企業の多くは、長期借入金は少額かゼロになる傾向がある。加えて直近10年の数値をチェックする必要があるとバフェットは言っている。

スコア 0 1 2 3 4 5
長期借入金率(純利益対比) 40%以上 40%未満 30%未満 20%未満 10%未満 0

エヌビディアの長期借入金率スコア:★0

便宜上、2016年まで遡って長期借入金を調べているが、

FY 長期借入金 長期借入金率
2016 2014.0M 105.72%
2017 1985.0M 62.11%
2018 1988.0M 51.03%
2019 2552.0M 85.93%
2020 6598.0M 149.65%

2018年以降、中期借入金率が増えてきており、競争に勝つべく資金調達しているのだろうか。過去5年平均の長期借入金率は平均90.89%と高い。ちなみに2012年まで遡って調べてみても平均102.77%とさらに高い数値になっていた。

エヌビディアの長期借入金率スコアは★0だ。

自己株式調整済み負債比率

負債比率はよく見る指標で、負債合計÷純資産合計で求めることができます。でも、バフェットは「その指標だけでは競争優位性を持つ銘柄であるかの判断はできない」と教えています。

そうした優良企業は、キャッシュがガバガバと入ってくるため、純資産として内部留保を必要としないのです。

  1. メッチャ儲かる
  2. その金は内部留保せず自社株買いにまわす
  3. 結果、資産合計が小さくなるので負債率が大きくなる

そこで「自己株式調整済み負債比率」をスコア化。自社株買い費用を純資産合計に加算。これを分母に負債合計を割って算出しています。このとき、比率が小さければ小さいほど優良銘柄である可能性は高くなるというわけ。ここでは、過去5回決算の平均値を割り出して、スコアリングしました。

バフェットは80%以下の銘柄を探し求めています。

スコア 0 1 2 3 4 5
自己株式調整済み負債比率 150%以上 100%以上 100%未満 80%以下 50%以下 30%以下

ただし、金融機関は多額の資金を調達し、その資金を融資にまわして利益をとるため、ここの判断指標は使いにくい。

なお、自社株買い費用は、決算資料を見にいけばわかります。貸借対照表(B/S)の勘定科目のうち「Treasury stock」「Common stock repurchased」などと記載があるので、その数値を確認しました。

自己株式調整済み負債比率スコア:★5

FY 総負債 純資産 自社株買い費用 自己株式調整済み負債比率
2016 420.0M 5762.0M 5039.0M 6.32%
2017 564.0M 7471.0M 6650.0M 6.72%
2018 581.0M 9342.0M 9263.0M 5.25%
2019 447.0M 12204.0M 9814.0M 3.92%
2020 309.0M 16893.0M 10756.0M 2.63%

調べてみて分かったことは、エヌビディアはガンガンに儲かっている!ってこと。そして、毎年自社株買いに走っています。

エヌビディアの自己株式調整済み負債比率スコアは、★5。

優先株を発行しているか

すぐれた企業は優先株を発行しない傾向がある。

これもバフェットの教えです。

優先株は、普通株より先に配当を受け取る権利や普通株に転換できる権利がある。赤字のIPO企業が上場後株価が高騰し、普通株に転換して売り抜ける金持ちが多いが、そこのコストを払わされるのはいつも一般投資家だったりする。あぁ、金持ちになりたい。

肝心の評価基準は、過去5年の年次決算で優先株が計上されている回数をカウントした。

スコア 0 1 2 3 4 5
優先株計上回数 5回 4回 3回 2回 1回 0回

優先株の発行は、貸借対照表の右下、純資産の部に記載されていますが、investing.comでもカンタンに調べることができます。

エヌビディアの優先株計上回数スコア:★5

過去5年で計上された優先株コストの回数は、0回。つまり優先株計上スコアは★5になります。

内部留保(Retained Earnings)成長率

貸借対照表の勘定科目のうち、内部留保の有無は重要性が高い。純資産を成長させることができない企業は株を買っても上がらない。

過去5年の年次決算から、内部留保額の増加率(成長率)を以下のとおりスコアリングした。

スコア 0 1 2 3 4 5
内部留保(Retained Earnings)成長率 赤字 5%未満 5%以上 10%以上 20%以上 30%以上

ただしキャッシュフローを生み出せる優良企業であっても内部留保せず、自社株買いにまわす企業もある。

エヌビディアの内部留保スコア:★5

FY 内部留保 成長率
2016 6108.0M 40.4%
2017 8787.0M 43.9%
2018 12565.0M 43.0%
2019 14971.0M 19.1%
2020 18908.0M 26.3%

過去5年の内部留保成長率平均は34.5%。これはかなり懐事情が温かい!うらやましい!よって、エヌビディアは★5だ。

自己株式(金庫株)

貸借対照表の純資産項目に自己株式(金庫株)を計上している場合、自社株買いを行っていることが分かる。自社株買いできる豊富なキャッシュを持っていることを意味することから、計上されている場合はひとつの判断材料として優良企業であるといえそう。

スコアは単純明快。過去5年で自己株式(金庫株)を何回計上しているかどうかだけ判断した。

スコア 0 1 2 3 4 5
自己株式
(金庫株)の有無
0回 1回 2回 3回 4回 5回
バフェットは、自己株式の数字をマイナスからプラスに変換し、純資産に加算して純利益から割ってみれば、本当の株主資本利益率が計算できると教えています。

エヌビディアの自己株式スコア:★5

FY 自己株式 本当のROE
2016 5039.0M 17.64%
2017 6650.0M 22.63%
2018 9263.0M 20.94%
2019 9814.0M 13.49%
2020 10756.0M 15.95%

5年連続で自己株式を計上している。しかも右肩上がりで自社株買いを行っている。エヌビディアの自己株式スコアは★5である。

自己資本利益率(ROE)

株主資本利益率(ROE)は、純利益÷純資産で求めることができる。証券口座でもカンタンに確認できる重要指標のひとつ。

以下のとおりスコアリングした。

スコア 0 1 2 3 4 5
自己資本利益率ROE) 5%未満 10%未満 20%未満 25%未満 30%未満 30%以上

エヌビディアの株主資本利益率(ROE)スコア:★5

FY ROE
2016 33.06%
2017 42.78%
2018 41.70%
2019 24.34%
2020 26.10%

過去5年のROE平均は33.6%になる。よって、エヌビディアのROEスコアは★5である。

キャッシュフロー計算書:財務力チェック

キャッシュフロー計算書からのチェック項目は4つ。うち3つはじっちゃまの教え、残りひとつはバフェットの教えからピックアップした。

営業CFマージンは着実に増えているか

じっちゃまは、著書「Market Hack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法」のなかで「MarketHack流投資術10カ条」を紹介している。

そのうちのひとつに該当するのが、「営業キャッシュフロー(CF)がよい会社を買え」です。

なかでも営業CFは純利益(Net Income)よりも大きくなければいけないとしています。なぜなら粉飾決算である可能性があるからです。

そこで過去5年の年次決算を確認し、純利益よりも営業CFが大きかった場合+1を加点。その回数に応じて以下のとおりスコアリングした。

スコア 0 1 2 3 4 5
営業CFは純利益より大きいか 0回 1回 2回 3回 4回 5回

エヌビディアの営業CF>純利益スコア:★3

判断材料とし、EPS(1株当たり利益)とCFPS(1株当たり営業CDF)をグラフ化した。

営業CF(赤)がEPS(青)を上回っているのは、2017年、2019年、2020年の3回。よって、エヌビディアの営業CF>純利益スコアは、★3だ。

営業CFマージンは15%以上か?

さらにじっちゃまは、「営業キャッシュフローマージンが15〜30%ある会社を狙え」と教えています。

営業CFマージン=営業CF÷売上高で算出できる。15%以上で★3以上とした。

スコア 0 1 2 3 4 5
営業CFマージン 5%未満 5%以上 10%以上 15%以上 20%以上 30%以上

エヌビディアの営業CFマージンスコア:★5

FY 営業CF 営業CFマージン
2016 1672.0M 24.20%
2017 3502.0M 36.05%
2018 3743.0M 31.95%
2019 4761.0M 43.61%
2020 5822.0M 34.91%

エヌビディアの営業CFマージンは、過去5年の決算で平均34.14%。よって、営業CFマージンスコアは★5だ。

フリーキャッシュフロー(FCF)率はどのぐらいか?

これもじっちゃまから教わった。フリーキャシュフロー額が売上に対してどのぐらいの割合かをスコア化した。当然、フリーキャッシュフロー(FCF)率が高ければ高いほど、金持ちなので良い。

スコア 0 1 2 3 4 5
FCF率 5%以上 10%以上 15%以上 20%以上 25%以上 30%以上

エヌビディアのフリーキャッシュフロー率スコア:★4

FY FCF FCF率
2016 1503.0M 21.75%
2017 2911.0M 29.97%
2018 3143.0M 26.83%
2019 4272.0M 39.13%
2020 4694.0M 28.15%

エヌビディアのFCF率は、過去5年で平均29.16%もあるので、スコアは★4だ。

ルール40%はクリアしているか?

IPOしたての赤字SaaS銘柄の場合、「rule of 40%」という指標を用いてその企業の成長性を評価することがある。

前項でスコアリングしたフリーキャシュフロー率(FCF率)と売上高成長率をプラスした数値が、40%を超えていればいい。

スコアリングは40%を超えていれば★5、そうでなければ★0にした。

スコア 0 5
rule of 40 40%未満 40%以上

ただし、エヌビディアの場合は、IPOしたての赤字企業ではないので、このスコアリングは省略する。

投資CFの資本的支出率は?

企業を継続させるためにどのぐらいの支出があるのかをスコア化。電話会社のように莫大な資本的支出を余儀なくされる企業にバフェットは投資しない。その理由は、資本的支出率が多いからだ。

資本的支出が純利益に対して低いほど高いスコア評価とした。

スコア 0 1 2 3 4 5
資本的支出率 50%以上 50%未満 40%未満 30%未満 20%未満 10%未満
投資CFの項目に「資本的支出(Capital Expenditures)」の記載がある。これを純利益で割って数値化している。低ければ低いほど良い。

エヌビディアの資本的支出率スコア:★5

FY 資本的支出 資本的支出率
2016 79.0M 4.15%
2017 101.0M 3.16%
2018 230.0M 5.90%
2019 183.3M 6.17%
2020 138.7M 3.15%

過去5年平均の資本的支出率は、4.51%。よってエヌビディアの資本的支出率スコアは、★5である。

まとめ:エヌビディア銘柄スコア ★4.0

以上、財務諸表から23項目を5段階評価でスコアリングした。すべての平均値から、エヌビディアの銘柄スコアを割り出すと、★4.0という評価になった。

財務諸表を調査しておくと、焦りがなくなるのでメンタル的も浄化された気分だ。高校受験なら、指定校推薦がとれる良い成績だ。個人的にもエヌビディアを保有しているので、暴落局面で買い増しを虎視眈々と狙いたい…。

とはいえ、金利7:業績3の教えから、一旦売っておいて、また頃合いを見て入りたい。

管理人
管理人

このほかにも、直近の決算数値の善し悪しや、ガイダンスが良いかなどの判断材料は多々ありますが、ここでは割愛します。長々と見ていただいた方、ありがとうございます!

 

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