個人消費支出の物価指数 (PCE) と消費者物価指数 (CPI) の予想や分析をする際、便利で有益な無料サイトを知りました。
今後のインフレ動向を把握する際、とても役に立つサイトです。勉強のためにメモしておきます。
CPIとPCEのデータを無料で取得できるサイトを紹介しています
クリーブランド連邦準備銀行「Inflation Nowcasting」
クリーブランド連邦準備銀行の「Inflation Nowcasting」には、CPIとPCEの予想データが毎日更新されています。
「ナウキャスト」とは、現在の推定値や予測値のこと。個人消費支出価格指数(PCE)と消費者物価指数(CPI)という2つの有名な物価指数について、毎日提供してくれています。
CPI、コアCPI、PCE、コアPCEの予想が、前月比(MoM)と前年比(YoY)で確認できます。
上段がMoM、下段がYoY。Fedが注視しているコアPCEの数値をYoYで確認すると、9月10月の差が落ち着いているようです。
さらに四半期ごとの比較表もアップされており、短期、中期、長期目線の予想が手に取るようにわかります。
なお、更新されている数字のうち、もし空欄があった場合は、その月に対応するインフレ指標の実データがすでに発表されていることを意味します。
上記データはグラフでもデイリーで確認でき、感覚的に数値の変動を捉えることが可能です。
数値の出典元は米国の労働統計局、経済分析局、エネルギー情報局、フィナンシャル・タイムズ、ヘイバー・アナリティックスのデータに基づいていて、クリーブランド連邦準備銀行が算出しているようです。
アトランタ連邦準備銀行「Sticky CPI」
アトランタ連邦準備銀行の「Sticky CPI」は、消費者物価指数(CPI)のうち、「フレキシブルCPI(価格調整の頻度に応じて柔軟なもの)」と「スティッキーCPI(変化が遅いもの)」に分類し、CPI発表当日までに公表されるものです。
フレキシブルCPI(弾力価格CPI)は、ガソリン価格、生鮮食品など価格が振れやすい品目の物価指数。スティッキーCPI(粘着価格CPI)は、家賃、外食料金、医療費など、いったん上昇してしまうとなかなか下がらない物価指標のこと。
スティッキーCPIが下降しないと、インフレはなかなか収まらないことを意味します。
上のグラフは、2022/9/13時点で、過去10年間のCPIの変化グラフです。灰色の線がフレキシブルCPI、オレンジがスティッキーなCPI。
このところガソリン価格が下落し、フレキシブルCPIが下がっていますが、オレンジのスティッキーCPIはまだ上昇傾向にあるようです。
インフレは、まだまだしつこい模様。株高まではもう少し時間がかかりそうですね。
アトランタ連銀のアプリ「EconomyNow」も便利
ちなみにアトランタ連銀のデータは、「EconomyNow」というアプリでも閲覧が可能です。インフレ、成長、労働市場に関する最新のデータもアプリで更新、通知。グラフはSNSにも投稿できます。
気軽に経済データを確認することができて便利ですよ。
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