株価が割高か、割安なのか。
これを判断できるようになったら、本当の投資家になれると思うのは僕だけじゃないはず。
実際、PERやPBRで銘柄をスクリーニングして、個別銘柄を買っていても、思うように儲かったためしがないです。
結局のところ、何を指標にして良いのだろう…。
そんなうやむやを一蹴してくれるかのように、じっちゃまが、長い経験から生み出した最も優れた再現性のある判断基準を教えてくれている。
重要なことなので備忘録です。
グロース株においてPERなどは当てにならない
個別銘柄の割高割安をどう判断するのでしょうか?GAFAMの株価水準をみると、PERやDCF(Discounted Cash Flow)による理論株価でみても、そこまで安くない。成長率をどの程度見込むかでまったく見方が変わるのでしょうか?
僕はバリュエーションというのは、あまり気にしません。
とりわけグロース株の場合は、バリュエーションはツールとして不十分な気がします。
たとえばPSRをひとつとっても、低い企業では10倍ぐらい。リフトなんて8倍ぐらいじゃない?当てずっぽうで言っているけど。。。
その一方で、ズームなんてPSR50倍ぐらい?
同じ成長株なのに、PSR50倍のズームのほうが安心感を持って買っているわけですよ。
そのぐらい伸縮性があるバリュエーションなので、その水準がどう変わったからといって、今買いだとかは言いにくい。
ただし、過去の高値に比べて何%株価が下がったので、その文脈で割安に見えるだとかは言いますよ。
株価が伸びる銘柄にずっとついていく方法
PER、PSR、PBRとか、そういう尺度というのは、30年間投資し続けてきたけど、あまり当てにならない。そういう切り口で投資しても儲からなかった。
だけど、利用価値があるやり方は、決算が良かったら抱き続けてください、決算が悪かったらポートフォリオからはじき出してくださいとお願いしていること。これが、結局それが一番良かった。
値が伸びる銘柄にずっとついていける。ホールド力の源泉は何かというと、良い決算ですよ。
そちらの方がはるかに良い気がする。
一番だめなのはDCFを使うこと
一番ダメな尺度というのは、DCFだと思う。
そう言うと、MBA取得した人とかPEファンドの人とかは何言ってんだよ!と思うかもしれない。
でも、僕らは兵隊。戦場で日々戦っているんだよ。戦場での戦況がいかに急転しやすいかというのは、毎日身にしみてわかっている。
ディスカウント・キャッシュフロー・アナリストとかは、向こう10年ぐらい将来の金利を勝手に決め打ちで予想して、現在価値まで逆算してフェアバリューを決めている。そんなもの何も価値ないよね。
投資銀行の朝礼で、ときどき若いアナリストが今日の推奨銘柄を発表するんだけど、僕のDCFアナリシスによると…とちょっと言っただけで、ベテランのセールスマンはお互いに目配せして「来たぜ〜とっちめてやろう」と手ぐすね引いてそのアナリストに襲いかかるんですよ。
「君ぃ〜その根拠になっている金利って何%使ってんの?」というと「これは○%使っていまして…」と説明をする。
「なんだお前、○%ってなんなの?どこから使ってんの?根拠示せよ!」というふうに、ボコボコにされるんだよ。
DCFというのは鬼門なんです。
DCFはマーケットを知らない人が使う手法。傲慢なの。なんで君の意見が正しいわけ?誰もマーケットが将来どうなるかわからいのに、金利想定が正しいと決めつけるわけ?
だからDCFの仕組み上、とんでもない傲慢な構造を含んだ分析手法だということを肝に銘じてください。
現場の人間はDCFなんて使わない。冗談だよ。DCFというふうに一口言及しただけで、証券会社ではボコボコにされますよw
まとめ
たとえばズームビデオ。PSR50倍でずっと変われていたのに、最近はPSR30倍。でも、決算で発表される売上高成長率やEPS成長率に衰えがなければ、PSR30倍は買い!と思えるわけですし、人によっては巣ごもり需要が激減するはずだからズームは売り!という人もいるわけです。
結局のところ、売上、PER、営業CFなど、それぞれを見ないと株価の割安・割高は判断しにくいなぁと思ったり。
どうしても具体的な考え方を習得したいなら、オニールの成長株発掘法に記されている「CAN-SLIM」は一読すべきでしょうね。
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