品不足で取り合いの車載半導体で引き合い増!FPGA半導体銘柄「ラティスセミコンダクター」まとめです。
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2021/4/16:自動車向け半導体に在庫不足なし
- フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)と呼ばれる半導体を作っている会社。
- FPGAは、わかりにくいかもしれないが、たとえばカセットテープで何も録音されていないもの、CDで何も記録されていないもの、それがFPGAだと思ってください。
- 回路ではなくソフトウェアで半導体が果たす役割を規定してあげる、それがFPGAと呼ばれるもの。
- なぜ、ハードウェアではなくソフトウェアにそんなことをやらせるのかというと、ある新製品のデザインを着想してから実際に製品化して市場に出すまでの時間を短縮するためには、デザインにあまり時間を掛けておくことができないから。
- 回路自体をデザインするのは時間がかかるが、半導体の機能をソフトウェアで定義してあげれば時間を短縮できる。
- 開発の時間短縮の視点から使用されるのがFPGA。
- FPGAの市場は二社大きなプレイヤーがいる。ひとつはアルテラ。もうひとつはザイリンクス。アルテラはインテルに買収されて、インテルの一部門になっている。ザイリンクスは去年、AMDが買収すると発表している。
- ふたつの巨大メーカーが両方とも買収されて、別の会社の傘下に入った。最後、ラティスセミコンダクターだけが独立企業として残っている。
- FPGAの世界では、ラティスはずいぶん後ろの方を走っている3番手銘柄で、あまりリスペクトされていない。
- FPGAという半導体の特性に関して説明すると、半導体の大きさ、それをダイサイズ(ICチップの面積のこと)というが、そのダイサイズはFPGAは通常大きい。
- たとえばルーターとか電子機器を開けて基板を見てみると、その中で一番面積が大きな半導体はFPGAです。
- FPGAというのは面積的な効率、消費電力の効率をあまり頓着せず、とにかく速いチップにしたい。思いっきり微細加工で線幅を細くして、その代わり同じデザインの、つまり白紙の状態のチップを大量に作ってやろう。そういう力学が働きやすい商品分野です。
- そのなかで、アルテラとザイリンクスがリーダーシップをとって、ファンドリー、つまり製造下請けの会社に対して大きなボリュームで発注する。
- TSMCに代表されるファウンドリーの立場からすれば、同じデザインの半導体をたくさん発注してもらえるわけで、歩留まり向上にじっくり腰を据えて取り組みやすい商品分やがFPGA。
- 線幅微細加工の限界に挑戦するときに、切り込み隊長役になる重要なチップのひとつはGPU、エヌビディアなどが作っている半導体カテゴリになるが、GPUで勝負するかFPGAで勝負するかという闘いになる。
- アルテラやザイリンクスの場合も、ファンドリーを巻き込み、大きな金額のバトルを展開している。ラティスはその闘いに入っていけなかった。
- だからラティスの場合は、違う価値提案を出している。うちのFPGAは大きなダイサイズではなく小さく、消費電力も小さくする。EVに搭載されるFPGA、あるいは5Gに搭載されるFPGAに向いているというセールストークをやっている。
- 今、車載半導体が品薄になっている。自動車向け半導体はホットなエリア。
- ラティスの場合、自動車向け半導体の供給に不足がない。なぜなら、十分な在庫を多めにとっていたから。ラティスに引き合いがたくさん来ている。
ラティスセミコンダクターの売上高(百万ドル) | |
2018年 | 398.8 |
2019年 | 404.1 |
2020年 | 408.1 |
ラティスセミコンダクターのノンGAAPグロスマージンとノンGAAP営業マージン(%) | ||
年度 | ノンGAAPグロスマージン | ノンGAAP営業マージン |
2018年 | 57.2 | 66.6 |
2019年 | 59.3 | 94.8 |
2020年 | 61.0 | 102.9 |
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