好調な決算を発表したアンバレラ
じっちゃまもnoteでアップしたアンバレラの決算レポート。サプライズが大きく、極めて好調な数値であることがわかりました。次なるチャンスを求めて、ここでまとめておこうと思います。
アンバレラの事業内容
アンバレラ(Ambarella、ティッカーシンボル:AMBA)は、主に映像処理用の半導体(チップ)を設計・開発している会社です。
アンバレラの創業者
アンバレラ(Ambarella)の創業者は、ファワード・ジャリリ(Fermi Wang)博士と、レスリー・クイ(Les Kohn)氏です。この二人が2004年に会社を設立しました。
フォンミン・ワン(Feng-Ming Wang)CEO
彼は1963年に台湾の台北県で生まれ、台湾大学を卒業後、コロンビア大学で電子工学の博士号を取得しました。学業中に画像圧縮技術に関する研究を行い、それが後の起業活動につながり、その後、技術開発のキャリアを経て、2004年にアンバレラを設立しています。
アンバレラの特徴
彼らの技術は、カメラで撮影した映像や画像を効率的に処理し、高品質に保存したり、AIを使って分析したりするために使われています。具体的には、以下のような分野で使われています。
1. 防犯カメラや監視カメラ
- アンバレラのチップは、防犯カメラに組み込まれています。これらのカメラでは、動きを検知したり、顔や物体を認識したりするAI機能が必要です。
- 例えば、特定のエリアで不審者を検知したり、ナンバープレートを読み取ったりすることができます。
2. 自動運転や車載カメラ
- 自動車の中にあるカメラが道路状況や歩行者を認識するために、アンバレラの技術が使われています。これにより、安全運転をサポートすることができます。
3. ドローンやアクションカメラ
- GoProのようなアクションカメラやドローンにもアンバレラのチップが使われています。これらは、高品質な映像を撮影し、滑らかに再生するために必要です。
アンバレラの強み
アンバレラの特徴は、高性能な映像処理とAI技術を小型チップに統合する能力です。カメラ製品が高品質な映像を撮影できるだけでなく、AIを使ったリアルタイムの分析が可能になります。また、省電力設計にも優れているため、バッテリー駆動のカメラやドローンに最適だといわれています。
好調だった2025年第3四半期決算
この記事を執筆している2024年12月3日現在、同社がリリースした最新の決算レポートは2025年第3四半期です。
EPS 予想$0.035に対して結果$0.11、売上高予想$79.01Mに対して$82.65M。売上高成長率は前年同期比+63.4%でした。
売上高成長率が50%以上。なかなか目が覚める決算だったと思います。
第4四半期のガイダンスは、予想$69.13Mに対して、売上高$76M〜$80M。ガイダンスで示された売上高の中央値$78Mよりも上回っていますので、こちらもオッケでした。
このほか、営業利益率を61.5%〜63.0%、営業費用を$49M〜$52Mとガイダンスを示しています(non-GAAPベース)。
投資銘柄としてどうなのか?
銘柄の善し悪しを判断するため、直近4年分のEPSと売上高推移を確認します。
四半期ごとだとこうなります。
一直線に売上高を上げてきたわけではないようです。ちょうど1年前の2023年第3四半期が底となり、売上高が上がってきたようです。
次にDPS(1株当たり配当)、EPS(1株当たり利益)、DFPS(1株当たり営業CF)、SPS(1株当たり売上高)などを見てみます。
AMBA | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 |
DPS 1株当たり配当 |
0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 |
EPS 1株当たり利益 |
-1.35 | -1.72 | -0.72 | -1.70 | -4.25 |
CFPS 1株当たり営業CF |
1.19 | 0.88 | 1.05 | 1.16 | 0.48 |
SPS 1株当たり売上高 |
6.93 | 6.37 | 8.97 | 8.88 | 5.66 |
Net Income 純利益 |
-44.79 | -59.79 | -26.41 | -65.39 | -65.39 |
Total Revenue 売上高 |
228.73 | 222.99 | 331.86 | 337.61 | 226.47 |
希釈後 発行済株式数 | 33.00 | 35.00 | 37.00 | 38.00 | 40.00 |
営業CF | 39.41 | 30.80 | 38.80 | 44.09 | 19.02 |
営業CFマージン | 17.2% | 13.8% | 11.7% | 13.1% | 8.4% |
営業CFマージンが15%以上? | ⭕️ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ |
EPSよりCFPSが毎年大きい? | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ | ⭕️ |
EPSは毎年右肩上がり? | – | ❌ | ⭕️ | ❌ | ❌ |
CFPSは毎年右肩上がり? | – | ❌ | ⭕️ | ⭕️ | ❌ |
あまり関心しない数字です。まず2024年の営業CFマージンが8.4%と低すぎますし、1株あたりの営業CFも右肩上がりではありません。
目の覚める決算を出したのは評価されてしかるべきですが、長い目で決算数値を見ると、同社が毎年ボロ儲けしているとはお世辞にも言えません。
まとめ
面白そうな銘柄ですが、投資するかと言われたらパスしたいです。ただし、短期的には利益をあげていますので、決算ごとに数字をよく観察しながら入るのもアリ…そんなところでしょうか。
あくまでも投資は自己判断でお願いします。
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